
中国の大阪総領事館のホームページにも、伸康氏が二階氏の秘書として中国領事と面談する写真が掲載されている。
二階氏の後継問題は16年、地元の御坊市長選に長男の二階俊樹氏が出馬したことに遡る。しかし、保守分裂選挙となり、俊樹氏は敗北。今も俊樹氏が地元事務所を守っているという。
「俊樹氏が選挙に出馬することはもうないと言われている。性格的にもちょっと荒いところがあるので、政治家には向かないのではないか」(前出・二階派の国会議員)
衆院選の公示日、御坊市で出陣式を終えた二階氏をマスコミが取り囲んだ。当初は秘書らが取材を終わらせようとしたが、二階氏が「まだ記者が質問しているのだから」と取材は5分ほど延長された。
すると、「いつまでやるんや」と周囲にも聞こえる声で、怒りを露わにしたのが俊樹氏だった。前出の町議は記者にこうつぶやいた。
「ああいう性格だから…。跡継ぎには向かないかも。伸康氏が適任だよ」
一方で、世耕氏の参院から衆院・和歌山3区への鞍替え待望論も地元ではあるという。次の衆院選は二階氏の後継をめぐって、水面下では激しい駆け引きが行われそうだ。
だが、二階氏は地元の情勢をよそに元気いっぱいだという。二階派は10人が落選、37人となった。また、東京8区で元幹事長の石原伸晃氏が落選し、石原派は領袖を失った。石破派も12人と減少し、負け組に。
「二階氏は以前から石原派や石破派の議員に誘いをかけていたので、狙いにいくと思う」(二階派の国会議員)
(AERAdot.編集部 今西憲之)

