左から渡辺大三・小金井市議、上田令子都議、中村公一「日本の民主主義と公平な選挙を守る会」事務局長、さんのへあや江東区議(撮影・上田耕司)
左から渡辺大三・小金井市議、上田令子都議、中村公一「日本の民主主義と公平な選挙を守る会」事務局長、さんのへあや江東区議(撮影・上田耕司)

 前述の12月1日の都庁での記者会見には上田都議以外に、上田都議が代表を務める地域政党「自由を守る会」幹事長の渡辺大三・小金井市議、さんのへあや江東区議、木下氏に対する板橋区民の怒りの請願署名5000人以上を集めた「日本の民主主義と公平な選挙を守る会」事務局の中村公一氏が出席した。

「記者会見をするということはおととい(11月29日)、報道機関に知らせましたが、そうしたら翌日(30日)になって、木下氏は慌てたように、自身のホームページを更新し、報酬を寄付することを明かにしたんです。でも、寄付するから、それでいいというわけではありません」(上田都議)

 木下氏が更新したホームページには、11月30日付けでこう書かれていた。

「議長室への訪問、委員会出席のために準備・登庁いたしました11月につきましても、報酬は寄付し、政務活動費の請求はいたしません……期末手当(ボーナス)につきましても、全額、寄付する等のしかるべき対応をし、ご報告いたしたいと思っております」

 木下氏は11月9日、7月の再選後、4カ月ぶりに登庁し、記者団の取材に対し、休んでいた間に支給された3カ月分の議員報酬約190万円は「公職選挙法上、返納もできないので、すでに寄付した」などと発言。ホームページ上でも「NPO法人などの団体に寄付」したと公表していた。

 だが、前出の渡辺市議は「勝手に団体に寄付するということ自体がおかしい」と批判する。

「東京都以外のどこかの団体に寄付されたとしても、東京都の財政から支出することになる。東京都に戻らない限りは損害です。寄付先も公表しないから、木下氏と全く関係のない第三者のNPO法人なのかどうかもわからない。もう都議をお辞めになったんですから、公選法も関係ない。そもそもボーナスを受け取らず、本人が『ボーナスはいらない』と受給権を放棄すればいいだけです。それをしようとしないから、私たちは差し止め請求を起こしたのです」(同)

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