また、ギリシャ公営テレビERTは、東京五輪の男子卓球シングルス3回戦の試合を中継した際、ギリシャのパナヨティス・ギオニスと対戦した韓国のチョン・ヨンシクに対し、スポーツ番組の司会者が「あの細い目でどのようにボールの動きを見ているのか理解できない」などと差別発言したとして、番組終了直後に契約を解除したことを発表した。

 サッカー界でもスペイン・バルセロナに所属するフランス代表のFWウスマン・デンベレとFWアントワーヌ・グリーズマン(現アトレティコ・マドリード)が、2019年7月にクラブの日本ツアーで来日した際、ホテルのスタッフに対してフランス語で「醜い面」「ひどい言葉だ」などと発言。グリーズマンはデンベレの隣で笑みを浮かべていた動画が今年7月に拡散され、差別発言だとして問題になった。

 悪意のある差別発言は絶対に許されない。だが、その意図がなくても人種差別と取られかねない発言は少なくない。差別の線引きは各国の文化によって異なるかもしれないが、欧米に限らず、世界の社会全体で差別に対してデリケートな意識を共有することが重要だろう。(松木歩)

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