プロゴルファーの丸山茂樹さんは、結果の振るわない松山英樹選手の体調を憂う。
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米PGAツアーの新年2戦目となる「ソニーオープンinハワイ」(1月12~15日、ハワイ州ホノルルのワイアラエCC)で、連覇を狙った松山英樹(30)は通算7アンダーの48位でした。
背中の調子がいまいちだったみたいなことを聞きました。去年、ずっと調子の悪かった首と連動してるんじゃないかと思います。
爆弾というか不安を背負っている中でハードなこともできないし、歯がゆいところじゃないですか? もともと、しっかり練習した上で戦ってきたタイプだけにね。
僕も首の痛みには悩まされました。30歳で向こうに渡って、31、32歳ぐらいのときですね。アメリカで時間がありすぎて打ち込みが多くなったときに、2年ぐらいほんとに調子が悪くて。左手の指3本に力が入らなくなったりとか。たくさんありましたよ。
英樹のハードな練習はかなり体を酷使すると思う。それなりにケアをしてても、スポーツ選手ってのはどこかから必ず蝕(むしば)まれていってるのは間違いないと思いますから。ちょっとこういい治療法を考えて、いい休憩をとって、言い方は悪いですけど、ごまかしごまかし、うまく付き合っていかなくちゃいけないかなと思いますね。
僕はもう最後は牽引(けんいん)でしたね。首を引っ張る物理療法です。器具をドアにくっつけてね。そのときアナログな器具しかなかったんで、自分で3分間引っ張るんだったかな。これで何とかよくなったのかな。
いまでも何年かに一回MRIをとりますけど、もう頸椎(けいつい)の4番、5番、6番、7番と全部ひずんでる。首はもう、宿命じゃないですか? ほんとに丈夫な人もいますけどね。考えてみれば、頭って結構重いっていうじゃないですか。それが体の上にのっかってて、生きてる限り自分で支えてる。
いくら筋力をつけても、骨の組成の問題もありますからね。それを自分の中で認めていかないと、気持ちも萎(な)えてしまう。これはアスリートとして生きる上での宿命だと、多少は思っていかないといけないかもしれないですね。