【米ビルボード・アルバム・チャート】バッド・バニー初登場1位、ジャック・ハーロウ/アーケイド・ファイアらTOP10デビュー
【米ビルボード・アルバム・チャート】バッド・バニー初登場1位、ジャック・ハーロウ/アーケイド・ファイアらTOP10デビュー
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 バッド・バニーの新作『Un Verano Sin Ti』が1位に初登場した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 5月2日にリリースされた『Un Verano Sin Ti』はバッド・バニー4枚目のスタジオ・アルバムで、Billboard 200での首位獲得は前作『El Ultimo Tour Del Mundo』に続く2作目、TOP10にはコラボレーション、コンピレーション・アルバムを含め通算5作目のランクインを果たした。全編スペイン語によるアルバムがBillboard 200で1位を獲得するのは、2020年12月12日付でバッド・バニー自身の『El Ultimo Tour Del Mundo』がNo.1デビューして以来約1年半ぶり、史上2作目の快挙。

11位『X 100pre』(2018年)
9位『Oasis with J. バルヴィン』(2019年)
2位『YHLQMDLG』(2020年)
7位『Las que no iban a salir』(2020年)
1位『El Ultimo Tour Del Mundo』(2020年)
1位『Un Verano Sin Ti』(2022年)

 『Un Verano Sin Ti』の初動ユニットは274,000で、これまでの自己最高記録を更新。そのうち261,000がアルバム・ストリーミング(SEA) 、アルバム・セールスは12,000、トラックによるユニット(TEA)が1,000をそれぞれ獲得し、9割以上をストリーミングが占めた。

 週間ストリーミング数は全23曲で3億5,655万回を記録していて、ラテン・アルバムにカテゴライズされる作品としては歴代最高の週間ストリーミングを更新。すべてのジャンルを含めると、2021年9月18日付でドレイクの『サーティファイド・ラヴァー・ボーイ』(今週10位)が記録した7億4,367万回以来、約7か月間の最高記録で、2022年にリリースされたアルバムとしては最大のストリーミング記録を打ち出している。

 週間ユニットとしては、2021年12月11日付でアデルの『30』が2週目の首位を獲得した際の288,000ユニット以来、約5か月間の最高値で、先週フューチャーの『アイ・ネヴァー・ライクド・ユー』が獲得した222,000を超える今年最大の記録も更新した。なお、その『アイ・ネヴァー・ライクド・ユー』は今週2位にダウン。週間ユニットも前週から47%減少の116,000に落ち込んでいる。

 続いて3位には、ジャック・ハーロウの新作『カム・ホーム・ザ・キッズ・ミス・ユー』が初登場。本作は、2020年12月に最高5位を記録したデビュー・アルバム『ザッツ・ホワット・ゼイ・オール・セイ』に続く2作目のスタジオ・アルバムで、2作連続のTOP5入りと自己最高位を更新した。初動ユニットは113,000で、そのうちアルバム・ストリーミングが103,000、アルバム・セールスが8,000、トラックによるユニットが2,000をそれぞれ獲得。週間ストリーミングは全15曲で1億3,705万回を記録している。

 『カム・ホーム・ザ・キッズ・ミス・ユー』からは、リード・シングルの「ファースト・クラス」が4月23日付のソング・チャート“Hot 100”で初登場1位に輝き、アルバムのヒットに繋げた。なお、ソング・チャートでの首位獲得は、昨年の10月23日付でトップに立ったリル・ナズ・Xとのコラボレーション「インダストリー・ベイビー」に続く2曲目だが、自身の楽曲としては「ファースト・クラス」が初のNo.1タイトルとなる。

 新作の登場により、モーガン・ウォレンの『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』は先週の3位から4位にダウンしたが、週間ユニットは6%増加の53,000に上昇している。5位は、先週に続きオリヴィア・ロドリゴの『サワー』(32,000ユニット / 6%減少)が同位をキープした。

 続いて6位には、カナダの人気ロック・バンド=アーケイド・ファイアの新作『ウィ』がデビューし、通算5作目のTOP10入りを果たした。初動ユニットは32,000で、そのうちアルバム・セールスが26,500と全体の9割弱を占め、今週のトップ・セールスに輝いた。そのほか、アルバム・ストリーミングは5,000(643万回)、トラックによるユニットは500をそれぞれ獲得している。

 先週6位にランクインしていたリル・ダークの『7220』(31,000ユニット / 5%減少)が7位に、『ミラベルと魔法だらけの家』のサウンドトラック(30,000ユニット / 8%減少)も7位から8位にそれぞれ順位を下げ、9位には、メキシコの人気ユニット=Eslabon Armado(エスラボン・アルマド)の『Nostalgia』が初登場した。初動ユニットは29,500で、そのほとんどがアルバム・ストリーミングによるポイントだった。週間ストリーミングは全14曲で4,282万回を記録している。

 『Nostalgia』は1位の『Un Verano Sin Ti』と同様スペイン語で構成されたアルバムで、Billboard 200で全編スペイン語によるアルバムが2作TOP10にランクインするという史上初の快挙を達成した。また、メキシカン・アルバムにカテゴライズされる作品(定義はメキシカン・アルバム・チャートにランクインしたものとする)がBillboard 200でTOP10入りするのも史上初の快挙で、Eslabon ArmadoにとってのTOP10入りも本作『Nostalgia』が初のランクインとなる。Billboard 200でのTOP10入りは本作が初だが、これまでリリースした4枚はすべてラテン・アルバム・チャートでTOP10入りし、そのうち2020年にリリースした『Vibras de Noche』が1位を獲得している。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは5月20日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『Un Verano Sin Ti』バッド・バニー
2位『アイ・ネヴァー・ライクド・ユー』フューチャー
3位『カム・ホーム・ザ・キッズ・ミス・ユー』ジャック・ハーロウ
4位『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン
5位『サワー』オリヴィア・ロドリゴ
6位『ウィ』アーケイド・ファイア
7位『7220』リル・ダーク
8位『ミラベルと魔法だらけの家』サウンドトラック
9位『Nostalgia』Eslabon Armado
10位『サーティファイド・ラヴァー・ボーイ』ドレイク