自民党の井上義行参院議員は8月31日、朝日新聞の取材に、旧統一教会の賛同会員を退会したと説明した
自民党の井上義行参院議員は8月31日、朝日新聞の取材に、旧統一教会の賛同会員を退会したと説明した
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 自民党は旧統一教会との関係究明に乗り出したが、ポーズにすぎないという。批判するジャーナリストの鈴木エイトさんに調査の問題点などを聞いた。AERA 2022年9月12日号の記事を紹介する。

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──昨年9月、旧統一教会の「友好団体」である「天宙平和連合」の集会にビデオメッセージを送ったことが、山上徹也容疑者=殺人容疑で送検、鑑定留置中=が安倍晋三氏に殺意を抱くきっかけになったとされる。

 朝日新聞によると、山上容疑者は奈良県警の調べに、こう供述したという。

「教会を日本に入れたのは安倍(元首相)の祖父の岸信介(同)で、本人もつながりがあると思った」

「そのビデオメッセージの一件で『タガが外れた』のは間違いないでしょう。それまで安倍元首相と教団との関係性は指摘されていたけれど、直接の証拠はないですから、『事務所が勝手にやったこと』といくらでも言い逃れができた。その状況のなかで、映像が出てきたのはかなり強いトピックでした。

 ビデオメッセージの公開は、わずか1日に限定されていました。つまり、安倍元首相は大っぴらに開き直って関係性を公開したわけではなかった。事務所としても、外聞が悪いことは十分わかっていたということです。

 とはいえ、表に一瞬でも出たことで、つながりは明確だと感じた人は多く、そのなかに山上容疑者もいたということでしょう。他の政治家に『安倍さんが出ているなら問題ない』という認識が広がったとも思います。

 山上容疑者が安倍元首相を殺害した先に、どこまで絵を描いていたのかは、正直わかりません。政治家と教団との関連を暴きたいと思っていたのか……。ただ、彼は僕のツイートをリツイートしていたので、多くの政治家が教団とつながりがあることはわかっていたはずです」

※AERA2022年9月12日号より
※AERA2022年9月12日号より
※AERA2022年9月12日号より
※AERA2022年9月12日号より

──8月26日、自民党は茂木敏充幹事長名で同党の全国会議員に対して、旧統一教会との関係を点検し、報告を求める文書を配布した。

「この文書は冒頭にいきなり『党として組織的な関係は一切ないことは既に確認済み』とあります。非常に欺瞞(ぎまん)的ですし、これでは疑惑の渦中にある議員は余計に何も書けません。

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