AERA 2022年3月14日号より

 ソ連は友好国だったアフガニスタンの政権がイスラムゲリラの蜂起で倒れそうになったため1979年に出兵、10万人以上の兵力を投入したが、アフガンゲリラは隣国パキスタンの山岳地帯を拠点として米国などから武器の供与を受け、交代で休息してはアフガニスタンに戻って戦い続けた。9年後にソ連は敗退、軍事的威信の喪失で東欧諸国が離反、ソ連の崩壊に至った。

 プーチン大統領はウクライナのNATO加盟を防ぎ、それを中立的な緩衝地帯とすることでロシアの安全を保とうとし、ウクライナとの国境地帯での大演習で威嚇したが、それは裏目に出てロシアをアフガニスタンに似た泥沼に落とし込む結果となったようだ。(寄稿)

AERA 2022年3月14日号

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