1月10日、ゴールデングローブ賞授賞式に登場したビリー・ポーター(歌手、俳優)。その出で立ちをファッションデザイナーのドン小西さんがチェックした。
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2019年のアカデミー賞授賞式に、ギョッとするようなタキシードドレスで登場。以降、レッドカーペットで初めてドレスで正装した男性俳優として注目されているよね。今回もピンクのタキシードドレスに、世界の目が釘付けだもの。
でもこれ、別に新しくはないよな。デザイナーのトム・ブラウンのショーでメンズ服の半分以上がスカートなんてこともあったし。あたしも10年前に、バレリーナふうワンピースでテレビに出たことがあってさ。ギョッとされた一方、事務所の先輩の故・宇津井健さんからは、お褒めの言葉をもらったのはうれしかったなあ。
そんなことよりこの人の場合、いつも奇をてらって映えを狙ってそうなのが何だか。メディア受けはいいんだろうが、ジェンダーレスがテーマなら、もっとお手本になるようなさりげないリアリティーがほしかったよ。せっかくの発信力、ただのド派手おじさんで終わっては、もったいないですって。
■評価は……?(※満点は5DONです)
2DON! 「映え狙いが見え見えでは?」
(構成/福光恵)
※週刊朝日 2023年1月27日号