ここで「ありがとうございました」じゃないっていうのは、正直自分が一番思っていて。全然終わらないので、引退でもなんでもないので、ここからさらにうまくなるし、さらに見る価値があるなって思ってもらえるような演技をするために努力していくので、これからもどうか応援してやって下さい。よろしくお願いします。

――先ほど「心を大切に」というふうに仰っていましたけども、プロのアスリートとなるにあたって、今後人生の最優先事項として三つ挙げるとしたらどういうものがあるでしょうか。

 ありがとうございます(笑)。三つか―、えー、難しいなあ。おぉー、三つ……。

 そうですね、あの、成功させられる努力をまずすること。それがまあ、自分にとって一番上の優先事項ですかね。4回転半もふくめて。4回転半も成功させたいし、自分自身が目標としている演技たちだったりとか、ここであえて演技たちって言っちゃいましたけど、いろんな演技をしていくにあたって、絶対にあのころよりうまいんだぞって、過去の自分よりうまくなったなって言ってもらえるような理想としている演技ができるような努力をしていきたい。それが今一番自分にとっての第一優先のことです。

 あと二つ……。そうですね、うーんと、うわー難しいなあ。まあこれはプロになったからとかそういうのじゃないかもしれないんですけど、えー、人間として美しくありたいって思ってます。言葉で全部表現するのは難しいんですけど、たとえ明日の自分が今の自分を見たとしても、ちゃんと昨日の自分頑張ったなって思ってもらえるような自分を常に大切にしていきたいなって思いますし、うーん。一生胸張って生きられる生き方をしていきたいなって思ってます。

 そして三つめは、うーんと。うーん、難しいですねえ(笑)。そうですね。うーん、なんかあるかな。あっ、はい。勉強を怠らない。常に勉強し続けるっていうことを三つ目に挙げたいなって思います。もちろんスポーツとしてのフィギュアスケートの競技というところからは抜けて、ちがう新たなステージに、一歩高いところに上がっていくっていうふうに自分のなかでは位置づけているんですけれども、これからもずっとずっと勉強していきたいなって思ってます。いろんなこと。自分自身、ちょっと最近ダンスをうまくなりたいなあとか、氷上でうまく使えないかなと思って学んでいたりとか、あとは力学のことだったりとか、運動学だったりとか、まあ人間工学だったりとか。あとはパフォーマンスをどういうふうに見れるのかとか、どういうふうに評価するのかとか。そういったことも含めてこれからもどんどん勉強して、どんどん深い人間になっていきたいな、深いフィギュアスケーターになっていきたいなって思うので、常に勉強し続けられる、アップデートし続けられる人間でありたいなって思います。

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【会見全文(1)「プロのアスリートとしてスケートを続けていく」】

【会見全文(2)「平昌五輪の時点で引退しようと思っていた」】

会見全文(3)「現状に満足したことは基本的にない」

会見全文(4)「本当の意味で終わってしまったかもしれない」

【会見全文(5)「誰を信用していいのかわからないときもあった」】

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