漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏が、「オールドルーキー」(TBS系 日曜21:00~)をウォッチした。
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元サッカー日本代表選手・新町亮太郎(綾野剛)が、現役引退後の道を模索する物語。冒頭では、彼のサッカー人生最高の瞬間が描かれる。
青く染まる埼玉スタジアム2002、ワールドカップ南アフリカ大会最終予選だ。大久保嘉人に坪井慶介、那須大亮、加地亮、秋元陽太とリアルサッカー選手を起用した本戦さながらの場面。
スーパーサブ新町が決勝ゴールを決め、選手たちが祝福に駆け寄る。ちょっと待て。そのなかにめっちゃポッチャリ代表がいるんですけど。
8番「MASAKI」、誰だ、お前。リアルな選手が交じっているだけに気になるジェネリック日本代表。ポッチャリMASAKIは行けたのかしら? 南アフリカに。
一方、新町は現在37歳。所属するJ3のクラブが突然解散することになり、引退に追い込まれる。
サッカー以外のスキルが無い彼は、何をやってもうまくいかない。そんなどん底の中で拾ってくれたのは、スポーツマネジメント会社「ビクトリー」だった。
元代表で、鹿島アントラーズ所属で新人王まで取った新町が、サッカー界で何の人脈も無いなんてことある?と疑問に思うけど、彼がすんなりコーチやってたら、まずドラマが始まらない。
何かとビジネス目線の「ビクトリー」社長・高柳(反町隆史)に対し、アスリートならではの心情で選手に寄りそう新町。
競技そのものの感動と、第二の人生の再生と、盛り上がる音楽バーン! で「ここで泣け!」とばかりの、いつもの日曜9時パターンだ。
ただし今のところ、日9おなじみ主人公をイビり倒すアク強めのカタキ役(だいたい落語家か香川照之)が不在なので、全体的に薄味よ。求む、くどい顔面。
代わりにちょいちょいサービス(?)で、リアルアスリートが登場する。サッカー選手ほか、野球の佐々木主浩にスケートボードの四十住さくら。