
豆柴の凜太郎(写真、雄)です。
11年前、この欄に柴犬の夫婦、寅次郎とさくらの話を載せていただきました。
2匹はとても仲のいい夫婦でしたが、寅次郎は心臓病のため14歳であっけなく亡くなり、元は迷い犬だったさくらもその翌日にいなくなってしまいました。
思い当たるところを何カ月も捜しましたが、今日までさくらについての手掛かりはなく過ぎています。夫と「寅がいなくなって、きっと元の飼い主さんのところに帰ったのだろう」と、自分たちを安心させるように話しています。
悲しみはいつまでも残り、もう犬は飼うまいと思っていましたが、1年たったころから寂しくなってきました。そして、この年ではもう最後の犬になるかもしれないと思いながら、寅次郎を買った時と同じ柴犬専門の犬舎を訪ねました。
犬は多産とされるのに、たった1匹しか生まれなかったという豆柴の赤ちゃんを胸に抱いたとたん、離せなくなりました。その子犬が、今年9歳になった凜太郎です。手のひらにのるほど小さかった子犬が、今や8キロの立派な柴犬です。
一人っ子で母犬の愛情を一身に受けて育ったせいか、凜太郎は鳴くことを知りませんでした。最近はようやく宅配便にワンと吠えるようになりましたが、それ以外は吠えません。
ほとんど吠えない凜太郎は、近所の人にも可愛がられています。散歩に連れていってくれる方もいて、日に何度も大好きな散歩に行っています。
散歩の次に好きなのがボール遊びとキャベツです。ボールを蹴ってやるとくわえてきて、何度でもやりたがります。キャベツはだしで煮たのはもちろん、生でも大好きです。
凜太郎は可愛いことこのうえなく、幸せな日々です。
(永井ミツ子さん/宮崎県/71歳/主婦)
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