やっぱりね。本になると思っていたよ。『bonponのプチプラ着こなし便利帖』は、インスタグラムで76万人のフォロワーを持つ、仙台市在住のご夫妻のファッション・ブックである。

 夫のbonさんは63歳。妻のponさんは61歳。結婚38周年。二人が話題になったのは、ペアルックほどではない、色や柄を合わせた「夫婦リンクコーデ」が、あまりにオシャレだったからだ。

 表紙には、モノトーンのトップスに真っ赤なスカートの妻と、同じくモノトーンにベストだけ真っ赤な夫が並ぶ。鮮やかな青いカーディガンの夫と、白のジャケットの下から同じく青いシャツを覗かせた妻の写真には<海と同じさわやかな青をまとってお散歩すると、清々しさが増すような気がするね>てなキャプションがつく。

<年金生活の私たちのお買い物基準は1アイテムにつき5千円前後>で、<いつもチェックするブランドは手頃なプチプラ系がほとんど>。ユニクロの愛用者で、<ハイブランドの服は、ヤフオクで安く手に入れています>。

 ともにグレーヘア(白髪)にメガネ。二人並ぶとメルヘンチックな絵本の登場人物のようである。

 ま、見てる分にはいいんですよね、見てる分には。しかし、世の60代のご夫婦で「夫婦リンクコーデ」を実践できる人たちが、どのくらいいるだろう。まず夫が拒否しますわね。妻にしても、夫と一部おそろいのコーデって、なんか恥ずかしくない? だいいちこのお二人とは、みなさん体型がちがう。ここまで絵本な二人には、なれませんでしょう普通。

 と思いながらも、<私たちの装いの特徴といえば色使い。なかでも、グレーヘアになってから似合うようになったビビッドカラー>とか、<流行に左右されずに着られる柄は、ボーダーとギンガムチェック>とかいわれると納得はする。ただ、ギンガムチェック、私は絶対買わないもんな。

<「今日はボーダーで合わせようか」「赤リンクにする?」>みたいな会話ができるご夫妻のための本。いつまでもお幸せに。

週刊朝日  2018年11月16日号

暮らしとモノ班 for promotion
もうすぐ2024年パリ五輪開幕!応援は大画面で。BRAVIA、REGZA…Amzonテレビ売れ筋ランキング