地方転職における平均年収はどれくらい?(※写真はイメージ)
地方転職における
平均年収はどれくらい?(※写真はイメージ)
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●地方転職における平均年収はどれくらいか?

 当社では日本各地の人材紹介会社とネットワークを構築し、地方への転職をお手伝いする「リージョナルキャリア」というサービスを共に運営しています。現在は10社で札幌から沖縄まで全国21拠点をカバーする体制になっており、これからも拠点を増やしていく予定です。

 さて、このリージョナルキャリアにおける昨年度の実績がまとまりました。このデータは、地方における転職の実態を知る手掛かりになるものだと思います。

 当社を除く参加企業における人材紹介者数、つまり各地のリージョナルキャリア参加会社が1年間に転職をお手伝いした方の人数は全部で763人でした。男女の比率は男性が75%、女性25%、平均年齢は35.1歳。そして皆さんの気になる平均年収は416万円で世の中の平均給与と同じくらいの水準でしたが、ダイヤモンド・オンラインの読者層からすると「低い」という感想になると思います。

 転職先の業種はメーカーが37.4%で図抜けて多く、次点が建設・不動産で14.3%。その次がサービスで12.8%。やはり地方にはメーカーが多く、次点に建設・不動産が入るのも地方ならではの特徴といえます。

 従業員規模は99人以下が43%で中小企業が多く、職種別では営業と事務系で50%を超えています。技術系はITが13%、電気機械関連14%であまり多いとは言えません。

 そして転職をお手伝いした763人のうち、Uターン・Iターン転職の人たちは274名。全体に占める割合は35.9%でした。Uターン・Iターンや地方活性化が注目のキーワードになっていますが、東京の転職市場と比べ盛り上がっているかといえば、まだまだという状況です。

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Uターン・Iターン転職が盛り上がらない本当の理由