第50回フローレンス・ナイチンゲール記章授与式に出席した高円宮妃久子さま=2025年7月31日午後2時30分ごろ、東京都港区、JMPA
第50回フローレンス・ナイチンゲール記章授与式に出席した高円宮妃久子さま=2025年7月31日午後2時30分ごろ、東京都港区、JMPA

 久子さまがお召しの、チュールレースが華やかな白い帽子は、昨年の全国赤十字大会と同じお品。このときはラベンダー色のスーツに、そして今回は白のスーツに合わせ、統一されたコーディネートだ。

スラリと細身の久子さまは、普段からウエストを絞ったデザインをお召し。

「ジャケットに施されたV字型の大胆な刺繍。顔周りには真珠を編み上げたネックレスと大ぶりのマベパールのイヤリング、そしてチュールでおおった卵型のお帽子。ひとつひとつに存在感のある装飾ですから、並みの人ならばトゥーマッチ(too much)。それを、個性で調和させてしまうのが、久子さまの魅力だと思います」

第50回フローレンス・ナイチンゲール記章授与式の会場に到着した秋篠宮妃紀子さま=2025年7月31日午後1時32分ごろ
第50回フローレンス・ナイチンゲール記章授与式の会場に到着した秋篠宮妃紀子さま=2025年7月31日午後1時32分ごろ

「隙のない模範生の着こなし」と、石原さんが話すのは、秋篠宮妃の紀子さまだ。

 この日にお召しだったのは、ドット(水玉)模様を織り出した、オーソドックスなミモレ丈のスーツ。

 車寄せに出迎えた関係者に対しては、深々と頭を下げての丁重なあいさつ。

 水色のスーツと共布で仕立てた帽子には、同色の花飾りをあしらうが、真珠のイヤリングもネックレスも控え目な大きさだ。

「皇嗣家という難しい立場のためか、装いも所作もできるかぎり他の女性皇族よりも目立たぬよう努めていらっしゃるのが伝わります。地味過ぎず華美過ぎずの絶妙なバランスを保っていらっしゃる」

 式典の主役は、ナイチンゲール記章を授与される看護師。しかし、受章者の功績をたたえる皇后さまと妃殿下方の華やかな装いは、受章者へのお祝いの場を、一層輝かせていた。

(AERA 編集部・永井貴子)

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