京都選挙区から出馬予定の自民党の西田昌司氏
京都選挙区から出馬予定の自民党の西田昌司氏
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夏の参院選は事実上の「政権選択選挙」となる。政権与党は過半数を維持できるのか。政治ジャーナリストの角谷浩一氏と青山和弘氏が全選挙区の情勢を分析した。第2回は、中部、近畿から中国地方と四国地方の「当落予測」とともに詳報する。

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角谷 新潟は立憲の現職である打越さく良氏が逃げ切りそうです。

青山 そうですね。新潟は米山隆一衆院議員をはじめ、立憲が強い地域です。でも自民の中村真衣氏は競泳の五輪メダリストで好感度も高いので、逆転する可能性があります。

角谷 京都は、元衆院議長の伊吹文明氏や、共産で10選してきた元国会対策委員長の穀田恵二氏が引退したので、大物がいない状況ですね。そうなるとやはり、自民の西田昌司氏が強い。今年5月に沖縄のひめゆりの塔をめぐる不適切発言があり、謝罪と撤回に追い込まれましたが、西田氏は以前から舌禍を招きがちな人と見られているので、影響は限定的だと思います。

青山 立憲、維新、共産が乱立していることも、西田氏を助ける方向に働いています。

角谷 最終的に2議席目は維新の新実彰平氏が抜け出すかな。共産は、やはり穀田氏が引退したことで勢いが落ちた印象があります。

青山 大阪は大激戦ですね。

角谷 今回も維新が2議席取ると思いますよ。次いで公明。最後のイスを立憲の橋口玲氏と自民の柳本顕氏が競る構図でしょうが、柳本氏に軍配が上がりそうです。

青山 私は柳本氏と維新の岡崎太氏が競るかなと思い、どちらも△にしました。立憲は大阪では人気がないし、国民は初め足立康史氏の擁立も検討しましたが、結果的に知名度のない候補になり、出遅れは否めません。公明は○にしましたが、去年の衆院選は大阪4選挙区で全敗していますし、意外と苦戦する可能性もあります。

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