
高齢者医療にたずさわる精神科医で、『80歳の壁』『うつの壁』『ぼけの壁』などの著書がある和田秀樹さん(65)が9日、自身を代表とする政治団体「幸齢党(こうれいとう)」を立ち上げ、今夏の参院選に10人の候補者を擁立すると発表した。自身は立候補しない。参院選では、高齢者を元気にするための政策を訴えるという。
* * *
東京都内で9日に開かれた記者会見には、和田さんのほかに元三重県松阪市長で「幸齢党」の発起人の山中光茂医師と、5人の立候補予定者が出席した。
和田さんはこれまで、著書を通して高齢者の生き方について発信してきたが、著書だけでは影響力が不足していると考えて政治団体の立ち上げに至ったと経緯を述べ、
「無駄な薬や検査を減らしたい。若い人たちが夢を持てる、高齢者が元気な社会にしたい」
と、新党結成の目的を説明した。
「幸齢党」という名称には、高齢者が「幸」せに「齢」を重ねていけるために、という思いを込めたという。
発起人の山中医師は、結成の目的について「既得権益でしがらみのある政策を崩すのが幸齢党の趣旨」と語り、
「それによって財源改革をすることで、現場にお金が回るシステムを作る。それができるのは空気が読めないバカ。空気が読めない和田秀樹に任せるからこそ改革ができる」
と強調した。