「天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典」で奉祝曲を歌うアイドルグループ「嵐」のメンバー(2019年11月9日)
「天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典」で奉祝曲を歌うアイドルグループ「嵐」のメンバー(2019年11月9日)
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 アイドルグループ「嵐」が、来年5月末に活動を終了することを6日、有料ファンクラブサイトで発表した。嵐は2020年末から活動を休止していたが、再び5人でステージに立った後、その活動に終止符を打つことになる。衝撃的な発表から3日、嵐を追いかけ続けてきた「ガチファン」はメンバーの決断をどう感じているのか。“ガチ”だからこその本音を聞いた。

【写真】「嵐」のガチファンでラジオパーソナリティーの「ゆい」さん

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 ゴールデンウイーク最終日の5月6日午後6時ごろ。「敦賀FM放送」(福井県敦賀市)でパーソナリティーを務めるゆいさんのもとに、嵐のファンクラブから一通のメールが届いた。何のお知らせだろうかとドキドキしながらリンクを開くと、5人のメンバーが登場する動画が表示された。

「最初に、来年春のツアー開催のお知らせがあって、思わず声が出てしまうほどうれしくなりました。特に大野(智)さんの姿を映像で見るのは本当に久しぶりだったので、画面越しにお顔を見られたこと、5人がそろっていることがとてもうれしかったです」

 ところが、喜びの余韻もつかの間。動画の後半では「来年5月末のツアーをもって嵐としての活動を終了します」「それに伴い、ファンクラブも終了します」と伝えられた。

「ツアーが決まった喜びと、活動が終わるという寂しさが交錯して、胸の奥がざわつくような、何とも言えない気持ちになりました」

 そう語るゆいさんの目には涙が浮かび、言葉を選びながら静かに続けた。

「すみません、昨日から少し気持ちが不安定で……。嵐はずっと“ファンファースト”を貫いてきたグループですから、今回もきっと“解散”という言葉を使わなかったのは、私たちファンへの思いやりなんだと感じました。そういう細やかな優しさが、嵐らしいなって思うんです」

 嵐との時間は、自身にとってかけがえのないものだという。

「彼らの存在は、私にとってずっと心のよりどころでした。私の人格の半分くらいは嵐から受けた影響でできているかもしれません。それほど大きな存在なので、これからもずっと応援し続けるつもりですし、ツアーでまた会える日を心から楽しみにしています」

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