
厚生労働省の国民生活基礎調査(22年調査)によれば、子育て世帯の平均所得は785万円 で、全世帯の平均所得(545.7万円)の1.4倍。内閣府の調査でも、所得400万~499万円の子育て世帯の割合が14年の12.9%から19年に9.4%まで減った。
「また、高額所得者の人が働く会社ほど福利厚生も充実していて、子育てしやすい環境が整っています。さらに、高額所得の人ほど、出産や子育てで仕事を一旦抜けてもまた戻ってこられるスキルがあるから、子どもを持ちやすいと思います」(同)
NRIによると、スーパーパワーファミリーの生活スタイルは「消費性向は高い」。不動産や高級消費財などを積極的に購入すると指摘する。これに対して崔さんは、「スーパーパワーファミリーも堅実な人が多いのではないか」と見る。
「50歳前後はバブル崩壊やリーマン・ショックなどを経験しています。意外と堅実な生活をしているのではないでしょうか」
もっとも、健康に投資をしている人は、肌感覚でも多数の研究からも多いと実感していると崔さん。パーソナルジムに行くと、スーパーパワーファミリーのような人たちが汗を流している姿を多く見かけるという。
そして、スーパーパワーファミリーは投資経験率が高く、金融リテラシーも高いといわれる。若い頃からNISAや従業員持ち株会を使って資産を積み立て、少額ながらも為替取引や仮想通貨を保有している傾向にあるからだ。
スーパーパワーファミリーが注意する点があるとすると、「ハイリスク・ハイリターンを抱えていると知ること」だと崔さんは話す。
「スーパーパワーファミリーは、責任のあるポジションにある人が多く、年功序列の賃金体系が残っている会社で働いている人は少ないと推測されます。そのため、解雇されるリスクが高く、その時に備えた対策は必要です」
これからスーパーパワーファミリーが増えていくかどうかは、株価次第。ただ、女性の社会進出の加速や働き方の多様化に伴う就労機会の増大によって、増えていく可能性は高い。崔さんは「稼ぐ女性が増えることは歓迎すべきこと」だとして、次のように語る。
「一方で同類婚が増えているので、同じ年収の人たちと結婚したいと思ってもなかなかマッチングしないことになります。そのためにも、男性の専業主夫を認め、女性も社会進出しやすい社会をつくることは必須です」