
猫の話をすると表情が和らぐ
蒔田へのインタビュー経験を持つエンターテイメントジャーナリストの中村裕一氏は、彼女の魅力についてこう語る。
「一般的には『万引き家族』や『妻、小学生になる。』などのイメージが強いかもしれませんが、個人的には昨年公開された主演映画『ハピネス』の演技がとても印象深い。同作品で彼女は余命7日を宣告されるも、ロリータファッションやカレーなど最後の瞬間まで自分の“好き”を貫く主人公を演じていました。一見、突拍子のないシチュエーションに感じたとしても、いつの間にか作品世界に引き込まれてしまうような、見る人を惹きつけて離さない説得力のある演技のできる俳優だと思います。私がインタビューで『俳優としての幸せ』について尋ねたところ『毎回違う職業、毎回違う人生を経験できるのは他にはない仕事』と語っていましたが、一人の人間としての幸せは『仕事の後の猫』だとか。愛猫について話すときは、それまでのキリッとした視線とは真逆で、柔らかい笑顔になるのが印象的でした。そんなギャップも魅力の一つでしょう」
「御上先生」で脚光を浴びた蒔田が、これからどんな女優に成長していくのか注目していきたい。
(高梨歩)

