
神の階級とも言われるムエタイ軽量級において3階級を制覇し、現在35連勝と怒涛の勢いを見せる吉成名高。ムエタイにおいて井上尚弥を思わせる強さを発揮する吉成が、3月23日「ONE 172: TAKERU vs. RODTANG」(さいたまスーパーアリーナ)でONE Championshipに初参戦する。独走状態にも気を緩めず、自身と戦う孤高の精神を吉成が語った。
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――まずは試合まで10日ほどとなり(※取材は3月12日に実施)、現在のコンディションから教えてください。
追い込みも終盤に入って疲労はピークの時期なんですけど、しっかり練習してきたので仕上がりは今までで一番いいんじゃないかってぐらいバッチリです。
――69戦目を迎える吉成選手ですが、その中でも今回が一番の仕上がり?
そうですね。前回の試合が12月で今回は3カ月ぐらい間が空いたので、試合に向けた練習期間としてはここ最近で一番長かったです。ずっとこの試合に向けた練習をやってきました。
――たしかに吉成選手は昨年12月も1日と26日に2戦行うなど、試合間隔が短いです。
もうほぼ1カ月半とかで試合をしていたので、今回はかなり空きました。
――それだけ連戦がきくというのはやはり試合で負う怪我やダメージが少ないから、というところもあるのでしょうか。
相手の攻撃、打撃を被弾しないっていうのはすごく大事にしています。やっぱり相手の攻撃を受けると怪我やダメージにも繋がるので、そこは意識するところです。今回はオープン・フィンガー(・グローブ=OFG)っていうのもありますし、年明けからずっと試合に向けたトレーニングをして、結構慎重に準備ができたと思います(※ONEのムエタイルールではボクシンググローブではなくMMAでも用いられるOFGで試合をする)。
――現在35連勝、勝つのが当たり前のようになっている吉成選手ですが、それでも試合は緊張したりするのでしょうか。
直前になると少し緊張感は出ますけど、あまりしないしガチガチになってしまうっていうのはないです。
――不安や怖さを覚えることはない?
試合の内容はもうやってみないと分からないので、相手が“どういう動きをしてくるんだろう”とかは考えますけど、不安っていうのはあんまりないです。