原田和典
＜アプガのがんばっている姿を見ていると、自分も勇気づけられるんです。「僕もこうありたいな」という憧れの対象でもあります＞
ファーストＣＤ『with open』がロング・セラーを続けるfu_mou（フモウ）さんのインタビュー、その第３弾をお届けしたい。第2弾で登場したスペシャル・ゲスト（佐保明梨）は風のように去ってしまったが、アップアップガールズ（仮）に関するコメントはまだまだ続く。１１月８日に行なわれる日本武道館公演「アップアップガールズ（仮）日本武道館超決戦 vol.１」への期待もさらに高めてくれること間違いなしの、熱い言葉の数々をどうぞ。
―― アルバム『with open』ではアップアップガールズ（仮）に提供した《このメロディを君と》を歌っています。セルフ・カヴァーするにあたって、とくに心がけたことは？
fu_mou ７人で歌っているものをひとりで歌うので、声を重ねて、メインの旋律をオクターブ下でも歌って……。キーは、けっこう下げました。高めに設定しても歌えないことはないんですけど、やっぱり、「女の子が歌うものと、男性が歌うものは区別したい」、「お客さんも一緒に歌いやすいものにしたい」というのはありましたね。いろんな提供曲の中からこれを自分でカヴァーしたのは、単純に好きだからというのもあるんですが、一番自分らしい曲かなって、個人的には思っていて。
―― アプガと出会ったきっかけについて教えてください。
fu_mou 《Green Night Parade》（２０１１年５月リリース）を聴いたアプガマネージャーの山田さんから、僕とPandaBoYにシングルを任せたいっていうお話をいただいたのが始まりです。
―― そして《夕立ち!スルー・ザ・レインボー》」が出来上がりました（２０１２年６月リリース）。何曲か書いた中から、採用されたんですか？
fu_mou どうだったかな……たぶん、《夕立ち！》一本だったと思います。それをブラッシュアップしていった感じ。《ストレラ!～Straight Up!～》（２０１３年２月リリース）が第２弾です。
―― 《ストレラ！》は、どんな編成で歌ってもサマになる曲ですね。アプガがピアノだけの伴奏で歌ったときも、すごく心に沁みました。
fu_mou 嬉しいです。この前、山田さんに《ストレラ！》のロックバージョンを頼まれたんですけど、作ってる時に改めて「これ、いい曲だなぁ」って思ったんですよ。自分で言うのもなんですが……（笑）
―― レコーディングは、fu_mouさんのスタジオで行なったのですか？
fu_mou 防音室付きの物件に住んでいた頃は、大体うちで録っていました。引っ越しした後、今回のアルバムに向けて、自分用に防音ブースを買いました。
―― 曲作りの時は何からインスピレーションを得ますか？
fu_mou 例えば、アプガに曲を書くときは、アプガのライヴを見てっていうのはもちろんありますし、僕はアニメが好きなので、アニメ見ながらぐっと来た時に、インスピレーションを受けたりということはあります。
―― アイドルに楽曲を提供する前は、アイドルに対してどんなイメージをお持ちでしたか？
fu_mou 正直言うと、アイドルそのものに関しての興味は、ほとんどなかったですね。お仕事をいただくようになってから、印象が変わってきました。アプガは特にそうだと思うんですけど、彼女たちがすごいがんばっている姿を見ると、自分も勇気づけられるし、がんばんなきゃなって思うし。一緒に仕事をするまでは、アイドルは画面の向こう側というか別世界の人でしたけど、目の当たりにしてしまうと、そのストイックさに刺激されます。そういう意味で言うと、今はアイドルが大好きだし、「僕もこうありたいな」という憧れの対象でもあります。
―― アプガに対する印象も、出会った頃と今とでは変わって……
fu_mou 最初とはだいぶ変わりました。キャラ立ち的なものも、《夕立ち！》の時は全然わかってなかったし。スタジオに入って、recして、ディレクションして、コミュニケーションをとってっていうのをやったけど、今ほど一人一人の個性がはっきりとしていなかったような気がしますね。
―― 歌唱力は向上したと思いますか？
fu_mou みんなそれぞれうまくなっていると思います。個人的には、佐藤（綾乃）さんがすごく良くなった。感情の乗せ方がサマになってきているって、強く思います。佐保（明梨）さん、関根（梓）さんは、元からうまかったんですけど、最初の頃のライヴではそんなに安定していなかった印象があります。でも今はライヴでも安定している。でもいちばん変わったのは新井（愛瞳）さんかもしれないですね。強い感じの声が出せるようになってきた。《このメロディ～》の“少年少女 何 願う？”という歌詞のパートは、ぜひと思って新井さんにお願いしました。
―― fu_mouさんとアプガは、お互いのエモーショナルなところを引き出し合っているように思うんです。アプガがケタ違いにエモーショナルだから、fu_mouさんがああいう曲を書いてしまったというところもあるのかと……。
fu_mou それは、すごくあると思います。僕自身、前の事務所で苦汁をなめたって言うのもあって、彼女たちほどではないですけど、苦境に立たされてがんばっているという姿に共感するんです。だから、ああいう曲が浮かんでくるんでしょうね。 ［次回１１／２８（月）更新予定］
■fu_mou 1st Album Release Tour 2016「with open」
with DJ WILDPARTY D-YAMA
10月30日 (日) 18:00～ 浜松 G-SIDE
11月3日 (木・祝) 14:00～ ジラフ大阪
11月4日 (金) 23:00～ 仙台 SHAFT
11月11日(金) 深夜～ 沖縄 G-shelter
11月26日 (土) 23:00～ 秋葉原MOGRA
・ツアー外イベント
ANISON MATRIX!! -アニソンマトリクス
11月5日 (土) 23:00～ 秋葉原MOGRA
http://hifumi-inc.co.jp/fu_mou_with_open/
■アップアップガールズ(仮)
☆日本武道館前の全曲フルサイズ単独ライブ！！
アップアップガールズ(仮)Road to 武道館 LIVE！LIVE！LIVE！
10月25日（火） 初台The DOORS
10月26日（水） 大阪 VARON
10月27日（木） 名古屋 E.L.L
※詳細は後日発表
☆アップアップガールズ（仮）
日本武道館超決戦Vol.1
11月8日(火曜) 18:00～
http://www.upupgirlskakkokari.com/
ジェーン・スー
西崎彩智
ゲッターズ飯田
