旅で育まれた「自信」や「達成感」などは、帰宅後の日常につなげたいもの。旅でのたった一度の経験が日常の行動を大きく変えることもあります。旅で習慣にしたい「自己肯定感が高まる思い出の残し方」を紹介します。

MENU 数日のうちに多くを忘れる!? 旅を形に残し自己肯定感を高める コツ1)写真はベストショットをプリントし、自宅の一等地へ飾る コツ2)カタチに残す。収穫体験の野菜は一緒に料理を コツ3)自由研究は旅をテーマに。楽しく学べる旅の取り組み方 コツ4)旅先からひとことずつしたためた絵はがきを投函 まとめ おすすめ“旅育”体験×星野リゾート キッズスタジオ

数日のうちに多くを忘れる!? 旅を形に残し自己肯定感を高める

「せっかく旅でいろいろな体験をしたのに覚えていなくてがっかり」。そんな経験をお持ちの保護者も多いことでしょう。脳は不要と判断したものは、数日のうちに多くを忘れるというデータもあります。

 以前対談した脳科学者の先生によると正確には「忘れたのではなく、情報へたどり着く回路が絶たれてしまう」のだとか。カタチのない旅は、新しい刺激に満ちた子どもの日常では忘れ去られがち。長く記憶に残すには、旅を思い起こす機会を持つこと、旅の思い出を目に見える「カタチ」にすることが大切です。カタチに残せば、目にするたびに旅を思い出し脳が重要なことだと認識、記憶にとどまりやすくなります。

「懐かしい音楽を聴いて、忘れていた出来事を次々に思い出す」というように、「カタチ」にしておけば、そのときの気持ち(達成感、自信など)や、家族の笑顔などを思い出すきっかけになります。家族旅行という楽しい場に刻まれた自分のがんばる姿、「自信」「達成感」という感情は、子どもの心の安定や自己肯定感につながります。

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村田和子
旅行ジャーナリスト・旅育コンサルタント 村田和子

旅行ジャーナリスト・旅育コンサルタント。旅育メソッド🄬提唱者。旅で「人・地域・社会」が元気になるをモットーに活動。多数のメディアで執筆・出演するほか、講演やコンサルも実施。著書に『旅育BOOK~家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ』(日本実業出版)。

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