【米ビルボード・アルバム・チャート】バッド・バニー3週連続首位、テディ・スウィムズTOP5デビュー
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 バッド・バニーの『DeBI TiRAR MaS FOToS』が3週目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 2025年1月25日付から今週(2月8日付)まで、3週連続で首位をキープした『DeBI TiRAR MaS FOToS』は、今週の集計期間(2025年1月24日~1月30日)にストリーミングによるアルバム・ユニット(SEA)が114,000(前週比22%減少)、アルバム・セールスが2,500(前週比45%減少)、トラックによるアルバム・ユニット(TEA)は500(前週比31%減少)をそれぞれ記録して、累計117,000ユニット(前週比22%減少)を獲得した。

 週間再生回数は1億5,618万回と高記録を維持して、ストリーミング・アルバム・チャートでは初登場から4週連続で首位を獲得したが、アルバム・セールス・チャートでは先週の11位から48位に大きく順位を下げている。

 デラックス盤に位置づけられるアルバム『LANA』(ラナ)のリリース効果で再び上位に返り咲いたシザの『SOS』は、今週87,000ユニット(前週比2%減少)を記録して、先週に続き2位をキープ。ケンドリック・ラマーの『GNX』は、前週から1%増加の60,000ユニットを獲得して先週の4位から3位に上昇した。

 続いて今週4位には、米ジョージア州アトランタ出身のシンガー・ソングライター=テディ・スウィムズの『アイヴ・トライド・エヴリシング・バット・セラピー(パート2)』が初登場して、自身初のTOP10入りを果たしている。

 本作は、初週の集計期間にアルバム・セールスが26,000、ストリーミングによるアルバム・ユニット(SEA)が23,000、トラックによるアルバム・ユニット(TEA)は1,000をそれぞれ記録して、累計50,000ユニットを獲得。ストリーミング・アルバム・チャートでは17位、アルバム・セールス・チャートでは1位に初登場した。週間ユニット(50,000)、週間セールス(26,000)、週間ストリーミング(3,038万回)いずれも自己最高記録を更新している。

 『アイヴ・トライド・エヴリシング・バット・セラピー(パート2)』は、同名アルバムのパート1(2023年9月リリース)の続編にあたる2作目のスタジオ・アルバムで、その前作は最高17位を記録して、今週のチャートでは登場69週目で25位にランクインしている。パート1からのシングル「ルーズ・コントロール」は、2024年3月30日付で1位に到達し、同年の年間チャートを制した。

 『アイヴ・トライド・エヴリシング・バット・セラピー(パート2)』からは、「バッド・ドリームス」、「アー・ユー・イーブン・リアル with ギヴィオン」の2曲がソング・チャート“Hot 100”にランクイン。また、どちらもサイン入りのエディションを含む8種類のアナログ盤と2種類のCDがリリースされ、アルバムのヒットに繋げた。

 先週8位にランクインしていたモーガン・ウォレンの『ワン・シング・アット・ア・タイム』は、前週から9%増加の41,000ユニットを獲得して今週5位に上昇。サブリナ・カーペンターの『ショート・アンド・スウィート』(40,000ユニット/前週比7%減少)は、先週に続き6位をキープした。

 続いて今週7位には、米テネシー州出身のカントリー・シンガー=ケーン・ブラウンの新作『ザ・ハイ・ロード』がデビューして、以下に続く5作目のTOP10入りを果たしている。

『ケーン・ブラウン』(2016年/最高5位)
『チャプター1』(2016年/最高9位)
『エクスペリメント』(2018年/最高1位)
『ディファレント・マン』(2022年/最高5位)
『ザ・ハイ・ロード』(2025年/最高7位)

 『ザ・ハイ・ロード』は、ストリーミングによるアルバム・ユニット(SEA)が20,000(週間再生回数は2,676万回)、アルバム・セールスが19,000、トラックによるアルバム・ユニット(TEA)は1,000をそれぞれ記録して、累計4,000ユニットを獲得した。ストリーミング・アルバム・チャートでは21位、アルバム・セールス・チャートでは2位にデビューしている。

 『ザ・ハイ・ロード』からは、マシュメロとのコラボレーションで大ヒットした「マイルズ・オン・イット」をはじめ、「アイ・キャン・フィール・イット」、「バックシート・ドライバー」、「ゴージャス」の計4曲がカントリー・ソング・チャートにランクインした。

 本作も、どちらもサイン入りエディションを含む9種類のアナログ盤と4種類のCD、通常版と2種類のカバー・アートによる計3種類のデジタル・ダウンロードがリリースされている。

 先週5位に上昇したグレイシー・エイブラムスの『ザ・シークレット・オブ・アス』は、前週から28%減少の37,000ユニットに数字を落として今週8位にランクダウン。続いて9位には、英ロンドン出身のイギリスのラッパー=セントラル・シーのデビュー・アルバム『キャント・ラッシュ・グレートネス』が初登場して、自身初のTOP10入りを果たした。

 『キャント・ラッシュ・グレートネス』は、初週ストリーミングによるアルバム・ユニット(SEA)が27,000(週間再生回数は3,691万回)、アルバム・セールスが10,000をそれぞれ記録して、累計37,000ユニットを獲得。ストリーミング・アルバム・チャートでは14位、アルバム・セールス・チャートでは5位にそれぞれ初登場した。

 本作からは、リード・シングルの「Band4Band feat. リル・ベイビー」がラップ・ソング・チャートで4位、「GBP with 21サヴェージ」が16位を獲得。2025年2月1日付のソング・チャート“Hot 100”では、前者が17位、後者は92位にそれぞれランクインした。

 セントラル・シーは、2022年に「Doja」がR&B/ヒップホップ・ソング・チャートで36位を記録して、アメリカでの初のチャートインを果たした。これまでには、ドレイク、J.コール、アイス・スパイスとのコラボレーションを含む計7曲が同チャートにランクインしている。

 本国イギリスのUKアルバム・チャートでは、2022年にリリースしたミックステープ『23』に続く2作目の1位を獲得し、UKシングル・チャートでは1位を獲得した「スプリンター with デイヴ」を含む計8曲が、これまでTOP10にランクインした。昨年3月に開催された【ブリット・アワード2024】では、<アーティスト・オブ・ザ・イヤー>を含む計3部門にノミネートされている。

 3作のニュー・エントリーにより、ビリー・アイリッシュの『ヒット・ミー・ハード・アンド・ソフト』は先週の9位から10位にランクダウンしたが、週間ユニットは前週とほぼ同率の36,000(2%減少)で安定している。


Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは2月7降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『DeBI TiRAR MaS FOToS』バッド・バニー
2位『SOS』シザ
3位『GNX』ケンドリック・ラマー
4位『アイヴ・トライド・エヴリシング・バット・セラピー(パート2)』テディ・スウィムズ
5位『ワン・シング・アット・ア・タイム』モーガン・ウォレン
6位『ショート・アンド・スウィート』サブリナ・カーペンター
7位『ザ・ハイ・ロード』ケーン・ブラウン
8位『ザ・シークレット・オブ・アス』グレイシー・エイブラムス
9位『キャント・ラッシュ・グレートネス』セントラル・シー
10位『ヒット・ミー・ハード・アンド・ソフト』ビリー・アイリッシュ

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