きょう3日(月)、北陸地方で「春一番」が吹きました。全国で今シーズン初めてです。また、新潟地方気象台が北陸地方の春一番の発表を始めた1999年以降で、最も早い「春一番」です。
北陸地方で春一番
3日(月)は、低気圧が日本海にあって、発達しながら東北東へ進んでいます。このため、北陸地方ではやや強い南よりの風が吹きました。 最高気温も、新潟で前日の 2 日(日)より 0.7 度高くなっています。
そのため、気象庁は、きょう3日(月)、北陸地方で「春一番」が吹いたと発表しました。
全国で今シーズン初めての「春一番」です。また、新潟地方気象台が北陸地方の春一番の発表を始めた1999年以降で、最も早い「春一番」です。「春一番」は、「立春から春分の間」という条件がありますが、今年は立春が例年より1日早い2月3日だったこともあり、最も早い記録を更新しました。
春一番とは
春一番とは、冬から春への移行期に、初めて吹く暖かい南よりの強い風のことです。気象庁の定義では、2月4日ごろの立春から3月21日ごろの春分までの間に、広い範囲で初めて吹く暖かく強い南風のことをいいます。
春一番が吹いたと発表されるには、期間や風向、風速、最高気温、気圧配置などの条件があり、風速や最高気温などの条件は、地方によって、少し異なります。
北陸地方(新潟県、富山県、石川県、福井県)における「春一番」は、次の4つの条件が目安になっています。
(1)「立春」から「春分」の間であること。
(2)日本海で低気圧が発達すること。
(3)新潟、富山、金沢、福井のいずれかの気象台で風速(10分平均値)10m/s以上の南成分(東南東~西南西)の風が観測された場合。かつ、上の気象台を除く新潟、富山、金沢、福井のいずれかの気象台で風速(10分平均値)6m/s以上の南成分(東南東~西南西)の風が観測された場合。
(4)最高気温が前日より高いか、ほぼ同じであること
春一番と聞くと、春の訪れを告げるというイメージもあって穏やかな現象を想像される方もいるかと思いますが、春一番は春の嵐でもあります。立春を過ぎると、西高東低の冬型の気圧配置から、東シナ海や黄海付近で発生した低気圧が発達しながら日本海を進むことが多くなります。この低気圧に向かって吹き込む強い南風が春一番です。この時期に発生する低気圧は急速に発達することが多いため荒れた天気になりやすく、強風や落雷、竜巻などの突風に注意が必要です。