9月に入って台風のニュースが続いていますが、この時季は気象情報をこまめにチェックして、早めに台風や大雨に備えたいものです。
そして、ここ数日メディアを賑わせているのが「国民栄誉賞」の話題です。8月31日に菅義偉官房長官が五輪4連覇を達成した伊調馨選手(32)に国民栄誉賞を授与する検討に入ったと発表しましたが、先日(7月31日)亡くなられた元横綱「千代の富士」も国民栄誉賞受賞者のお一人でした。
実は、同賞は39年前の9月5日に王貞治選手(37歳当時)が初の国民栄誉賞に輝いたことを記念して、9月5日を「国民栄誉賞の日」に制定したもの。
みなさんは、国民栄誉賞の受賞者の、何人の方のお名前を言えますか?
国民栄誉賞とは?
国民栄誉賞は、日本の内閣総理大臣表彰のひとつ。「広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があった方に対して、その栄誉を讃えることを目的とする」として、 1977(昭和52)年8月、当時の内閣総理大臣・福田赳夫によって創設されました。
翌月の9月5日、日本人初となる国民栄誉賞をプロ野球選手の王貞治選手が受賞。それを記念して、毎年9月5日を「国民栄誉賞の日」としています。
国民栄誉賞受賞者には「表彰状及び盾」のほか「記念品または金一封」が贈られます。
時代を彩る歴代受賞者たち
これまでに22人と1団体が受賞しています。
団体として唯一受賞しているのは、2011年、サッカー女子ワールドカップドイツ大会で優勝した日本代表チーム「なでしこジャパン」。その受賞理由は、東日本大震災後の日本国民に多くの感動と希望を与えたからです。
以下に受賞者と受賞式開催年月日を記します。
1 王 貞治(プロ野球選手)1977年9月5日
2 古賀政男(作曲家)1978年8月4日
3 長谷川一夫(俳優)1984年4月19日
4 植村直己(冒険家)1984年4月19日
5 山下泰裕(柔道選手)1984年10月9日
6 衣笠祥雄(プロ野球選手)1987年6月22日
7 美空ひばり(歌手)1989年7月6日
8 千代の富士(大相撲力士)1989年9月29日
9 藤山一郎(歌手)1992年5月28日
10 長谷川町子(漫画家)1992年7月28日
11 服部良一(作曲家)1993年2月26日
12 渥美 清(俳優)1996年9月3日
13 吉田 正(作曲家)1998年7月7日
14 黒澤 明(映画監督)1998年10月1日
15 高橋尚子(陸上競技選手)2000年10月30日
16 遠藤 実(作曲家)2009年1月23日
17 森 光子(女優)2009年7月1日
18 森繁久彌(俳優)2009年12月22日
19 なでしこジャパン(女子サッカーチーム)2011年8月18日
20 吉田沙保里(レスリング選手)2012年11月7日
21 大鵬(大相撲力士)2013年2月25日
22 長嶋茂雄(プロ野球選手)2013年5月5日(松井秀喜と同日受賞)
23 松井秀喜(プロ野球選手)2013年5月5日(長嶋茂雄と同日受賞)
その功績と、国民に愛された人々をたたえる国民栄誉賞。
なかでも、2013年5月5日に同日受賞した長嶋茂雄氏と松井秀喜氏は、ご存じの通り、個人としての功績はもちろん、強い師弟関係で結ばれたお二人です。そのお二人が5月5日に同日受賞となった理由は、長嶋氏の背番号「3」および、長嶋氏のプロ生活が「55年」だったこと、そして、松井氏の背番号が「55」であったことにちなみます。こうした粋なはからいも国民栄誉賞を彩る素晴らしいエピソードですね。このほかにも様々なエピソードがありますが、歴々たる受賞者のお名前を見て、当時の記憶やその功績が脳裏によみがえってくる方も多いことでしょう。
さらに、国民栄誉賞の歴史の中で、イチロー選手が現役選手であることを理由に受賞を辞退したのは有名な話ですが、今なお大記録に挑み続けているイチロー選手が、将来的に受賞するかも大きな注目点となります。
何より、国民栄誉賞の歴史に新たなお名前が刻まれるとしたら、それはどなたなのか……それが最も気になるポイントですね。