羽田空港の駐車場は年末年始、「満車」状態が続く=米倉昭仁撮影
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「最大9連休」となる年末年始、東京・羽田空港は旅行客や帰省客でごった返すことが予想される。特に空港の駐車場の混雑は深刻だ。どうすれば駐車渋滞に巻き込まれず、「飛行機に乗り遅れる」という悲劇を防ぐことができるのか。

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 年末年始、羽田空港の駐車場を確実に利用するための「予約枠」は、今年も一瞬で埋まった。SNSには悲痛な声があふれた。

「羽田駐車場予約の争奪戦、やばすぎだよ」

「予約開始から1分たたないうちに満車になってしまった。まさかこんなに厳しいとは……」

「予約できたためしがない」

 羽田空港の駐車場混雑問題が深刻だ。

 空港内の駐車場(P1~P5)の収容台数は約1万3100台だが、予約枠はうち2割ほど。

 予約開始は入庫予定日の30日前で、P4・P5は午前0時から、P2・P3は午前10時からだ。

 空港駐車場の管理会社の担当者は言う。

「みなさんスマホを手に予約開始時間を待ち構えると思いますが、年末年始のような多客期は数秒で予約がいっぱいになってしまう」

羽田空港第1ターミナルに隣接した「P2」駐車場=米倉昭仁撮影

個人宅の車庫に止める

 事態は羽田空港側も把握している。12月上旬以降、羽田空港公式Xはこうアナウンスした。「駐車場の混雑により、ご出発便の保安検査場締切時刻に間に合わない可能性があります。(略)可能な限り電車・バス等の公共交通機関をご利用ください」

 正論だ。だが、空港利用者の中には、公共交通機関へのアクセスが悪い人や、乳幼児・高齢者がいたり、大荷物だったり、ペット連れだったりと、自家用車が必要な人も相当数いる。

 空港駐車場の予約がいっぱいなら、周辺に複数ある無料送迎つきの民間駐車場はどうだろうか。電話をかけてみたものの、状況は同じだった。

「年末年始については、3カ月前の開始日に予約が埋まってしまいます」(大手のエイトパーキングの担当者)

 都心にある「東京シティエアターミナル」(東京・中央区日本橋)に駐車場の予約の空きは見つかった(12月20日時点)が、一番お得な駐車料金プランは「バス&エアー」で、7日間まで8640円(予約料込み)。延長料金は1日1200円。羽田空港まではリムジンバスで25分ほどで、代金は片道・大人1000円、子ども500円。

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