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 年末年始は、両親や兄弟姉妹とゆっくり話せる絶好の機会。将来の相続について話すという人も多いのでは。「相続は経験してはじめて知ることがいっぱいあった」と語るのは、本誌の女性記者(50代)。最初は誰に何を頼めばいいのかまったくわからなかったと言う。いざというときに困らないために、相続体験記「損をしない相続」の前編。

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 ことし父が亡くなった。「相続の開始があった(被相続人が死亡した)ことを知った日の翌日から10カ月以内」に、相続税の申告をする必要がある。書類の提出も含め何から始めていいのかまったくわからなかたので、まずは役所に相談しようと、両親の住まいのある市役所の「お悔やみコーナー」に行った。続いて、市役所が窓口になっている弁護士の無料相談で不動産相続の注意点なども聞いた。

ほぼ毎晩夢に

 その後、地元の不動産会社に足を運んだ。相続に詳しい担当者が無料で相続勉強会を行っている。アポなしで訪問したのにかかわらず実家の登記簿と路線価を元にした土地の評価方法やこれからすべきことなどを丁寧に教えてくれた。父が残してくれた資産のボリュームは不動産が圧倒的に大きかったので、この時点で相続財産と相続税がどの程度になるかを知ることができたのは助かった。

 この時期はほぼ毎晩夢に相続に関連する人や場所が出てきた。困ったときやわからないことがあれば父に相談していつも助けてもらった。相続の手続きに父がいないことがもどかしかった。

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「還暦くらいになった隠し子がいたりして」