放送中の連続ドラマ「わたしの宝物」で、主人公の心の拠りどころとなる幼なじみを演じるSnow Manの深澤辰哉さん。やさしく寄り添ってくれるような、あたたかみと信頼を感じさせる理由は──。AERA 2024年10月28日号より。
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「まさかの、ちょっと大人の恋愛もの、というか。自分がこういう、ラブがある作品に携わるとは思ってなかった」
17日にスタートした木曜劇場「わたしの宝物」に、松本若菜演じる神崎美羽の幼なじみ、冬月稜役で出演している。
“托卵”をテーマにした作品で、夫・神崎宏樹役の田中圭と三角関係を構成することになる、難しい役どころだ。
深澤の気負いのない自然な演技には実在感があり、気づけばすっと寄り添ってくるような、やわらかな声や佇まいそのものも魅力になっている。実際、出演オファーにあたっては、製作サイドから、そのままでいてくれればいい、と言われたことを明かし、「でも、それがいちばん難しいんですけどね」と笑った。
昨年10月期の「今日からヒットマン」でおよそ10年ぶりに連続ドラマに出たかと思えば、今年1月期の「春になったら」、そして今作と立て続けに出演。2021年に同じSnow Manの向井康二、佐久間大介と“バラエティ担当・ドラマ班”を結成、その班長を名乗ってきたのが冗談のような躍進ぶりだが、無論のこと、バラエティでの活躍もめざましい。MCとしてメンバーやゲストの良さを引き出しまとめる一方で、さまざまな番組で愛すべき「いじられキャラ」を確立している。
「いじられキャラでよかったな、って。いろんな方にいじってもらえて、みんなが笑ってくれるのを見て、俺はそれがいちばん気持ちいい、って思う。だから、面白ければ、後輩だろうが誰だろうが、いくらでもいじってくれてかまわない。でも、絶対に、いじってくれた人が悪く思われないようにはしたいな、って」
いじられていてもたおやかで楽しげで、見る人をあたたかな気持ちにするのは、その思いが裡からこぼれ出ているからかもしれない。すべてにおいて自然体で、アイドルとして見せる歌も踊りも、抜け感があって艶かしい。この秋、「そのまま」の深澤に引き込まれる人は、さらに増えそうだ。(編集部・伏見美雪)
※AERA 2024年10月28日号