木村カエラさん(撮影/写真映像部・高野楓菜)
木村カエラさん(撮影/写真映像部・高野楓菜)

 私、完璧主義ですごく細かい性格なので、グッズもすべて自分でチェックしていて、仕事で関わる人にとってはきっとすごく面倒くさいと思います(笑)。でも「未完成が美しいんだ」と自分に言い聞かせて、家族や友達の前ではあまり出さないようにしてますね。絶対ウザがられるから!

――実体験という話も出ましたが、お子さんが2人いて毎日忙しくされていると思います。どうやって創作活動と両立していますか。

 基本的には子どもを優先しています。子どもといるのがすっごい好きなので、とにかく子どもと過ごす時間を大事にしながら仕事をしています。

 ただ、私もそうですが、仕事をする母親ってちょっと罪悪感を持っている気がするんですよ……。成長していく大事な時期に、いつもそばにいてあげられていないと思ってしまうからなのか、理由はわからないんですけど。でも仕事を頑張ってることが子どもに伝わっていたんだと、ある日、思ったことがあったんです。

 娘が5歳ぐらいのとき、私が「仕事行きたくない」とこぼしていたら、「駄目だよ! ライブあるんだよね、みんなが待っているんだよね」って逆に怒られたことがあって(笑)。どっちが親なのかって感じですが。母親に限らず、やっぱり人が頑張ってる姿って感動するし、それを子どもながらに感じてくれているのかなと思うと、その瞬間に頑張ろう!と思えました。

――それは嬉しいですね。子どもがいると家の中は賑やかだと思いますが、仕事に集中できる環境を整えていますか?

 歌詞を書くのも、子どもが寝てからですね。眠くても死ぬわけじゃない! 明日は来るから!と自分に言い聞かせて、やるしかない(笑)。ただ、頭で考えるよりも、ある程度リラックスして子どもと遊んだり、馬鹿なことやっていたりする方がうまくいくので、子どもの話を聞きながら、頭の中はメロディーを考えていたりもしますね。「聞いてるの!?」って言われることもありますが、母親の強さはおそらく頭の切り替えがめっちゃできるようになることだと思っています。

 自分のことがつい後回しになりますが、いろんな人に助けられながら仕事をしていて、子どもからのインスピレーションもやっぱりいっぱい受けています。

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子どもに伝わる歌詞にした理由