荒木:まず書店営業では、フットワークとネットワークを軽くを心がけました。

 自社の本だけではなく、担当する書店で本が売れるためのフェアの実施や企画の提案もします。書店に出向いて本棚を逐一確認したり、書店ごとの客層を掴んでイベントの提案もしたりする。

 人間関係の構築や仕事を円滑に進めるためにどうしたら良いか徹底的に考えることなどが身につきました。

 出版業界は横の繋がりが結構あるんです。

 入社すると、雑誌協会、書籍協会の研修で他社の人たちと知り合いますし、書店に営業に行ったときも、持っているものを観察してみるとこの人は出版社の営業だなってわかる。そこで名刺交換や意見交換などをして仲良くなり、他社の営業方法を教えてもらうなどをしましたね。

後藤:マーケティングのスキルとして、学んだことはどんなことでしょうか。

荒木:ネット書店の広告、ROASやCVRなどの言葉の意味、目を惹くSNS投稿などが身につきました。本で学ぶよりネット検索をしたり、Web広告に詳しい人の「X」をフォローしたりもしましたね。スキルがついたというよりは、情報の取捨選択ができるようになりました。あと、自分がわからないことは臆せずガンガン聞いていきます。

(取材・文/長谷川拓美 朝日新聞出版)

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