石橋静河(写真:2017 TIFF/アフロ)

夜景をバックにダンスを披露

「石橋さんのここ数年の活躍は目覚ましいものがあります。2020年版のドラマ『東京ラブストーリー』では、赤名リカを凛としていながら奔放な令和版に見事アップデートさせ、『大豆田とわ子と三人の元夫』では、頭の回転が速いけど理屈っぽくて勝ち気、できれば距離を置きたいような三ツ屋早良役を好演。大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では、静御前役として見事な舞も披露しました。どんな役を演じても、思わず人が見入ってしまう吸引力を持つ表現力はさすがとしか言いようがありません」(前出の記者)

 エンターテイメントジャーナリストの中村裕一氏は、石橋の演技と将来性についてこう語る。

「両親が俳優、しかも石橋凌と原田美枝子というあまりにも恵まれた環境から、どうしても色眼鏡で見られてしまいがちですが、そんなレッテルも軽々とはねのけるような凛とした芯の強さと、ダンスで鍛えられた体幹から醸し出される落ち着いた存在感には、他にはない魅力を感じます。今年に入ってから知名度が広がった感がありますが、個人的には22年に放送された『星新一の不思議な不思議な短編ドラマ』の『見失った表情』という一編で、人口の70%が美容整形をしている国に生きる主人公を演じていたのが印象に残ってます。ちなみに、この作品で彼女は夜景をバックに華麗なダンスを披露しています。本格的な俳優活動を開始してまだ10年たってないことを考えると、まだまだ大きく飛躍する可能性は十分にあると思います。ハリウッド映画やNetflixなどの配信系ドラマなどを通じ、ぜひ世界を舞台に活躍してほしいですね」

 7月に30歳の誕生日を迎えた石橋。強さも弱さも、無垢(むく)さも悪さも、巧みに演じ切れる表現力は唯一無二の存在といえるだろう。

(高梨歩)

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高梨歩

高梨歩

女性ファッション誌の編集者など経てフリーライターに。芸能やファッション、海外セレブ、育児関連まで、幅広いジャンルを手掛ける。活動歴は約20年。相撲フリークの一面も。

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