岩本さん、藤ノ井さんの2人に同じように、注目の五輪関連銘柄も挙げてもらった(上の表)。パリ五輪は7月26日の開幕まで1カ月を切り、関連株の売買はすでに一巡した印象がある。
ただし、岩本さんが言ったように、日本人選手に対する期待の高まりや活躍に合わせて、この先、再度注目を集める銘柄や、より幅広い銘柄に目が向けられる可能性も捨てきれない。五輪は開催期間が長く、国民の注目度も高い。特に今回の日本選手団は400人を超える見込みで、海外大会で史上最多の規模になると報じられている。
専門家2人がそろって挙げたのが、スポーツ用品メーカー大手のアシックスとヨネックスだ。
アシックスはパリ五輪でも日本チームに公式ウェアやシューズなどを提供する。5月に代表的な世界株指数(MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス)へ新たに組み入れられたこともあり、株価は急騰し、その伸びは昨年末から6月末までの半年だけでも2倍を超える。
「グローバル展開を強化しており、業績も好調。五輪の恩恵を除いても、銘柄そのものの強さがあるように思います」(岩本さん)
日経平均株価は7月2日に約3カ月ぶりに大台の4万円台を回復した。気温はもとより、五輪の熱気も追い風に、株式市場の盛り上がりに期待したい。
※投資は投資者の判断と責任に基づき行うのが原則です。
(AERA dot.編集部 池田正史)