個人投資家の桶井道(おけいどん)さんの新連載「おけいどんの投資&適温生活LIFE」。今回のテーマは投資の出口戦略についてです。新NISAで投資に対する世間の熱が高まっていますが、意外と語られないのが、投資で増やしたお金を将来どのように日々の生活で利用できる形にするか。桶井さんは「投資を始める段階で、出口戦略についても考えておくの がよいでしょう」と言います。老後に失敗するとそこから状況を立て直すのは難しいからです。桶井さんの著書『お得な使い方を全然わかっていない投資初心者ですが、NISAって結局どうすればいいのか教えてください!』(すばる舎)の一部を抜粋し、編集しました。
【図表】新しいNISAで買いたい東証ETFベスト16はコレ!
お金の増やし方よりも出口戦略のほうが大事!
「出口戦略」と聞くと、多くの方が「自分には、まだ関係がないからいい や……」と思うようです。しかし新NISAのような長期投資においては、増やしたお金を将来、どのように使うつもりなのかが非常に重要です。
せっかく非課税で増やしたお金も、無計画に使いまくっていればすぐに なくなってしまうでしょう。あるいは配当金の受け取り方法を間違えて設定してしまい、課税されることで、長年かけて培った非課税の旨みを失ってしまうかもしれません。
そうならないようにできるだけ早い段階から、可能であればこれから投資を始める段階から、出口戦略についても具体的に意識しておくことが大切だと私は考えています。
実際に「出口」を出る年齢になってから出口戦略を学ぶのでは、残された時間が少ないために手遅れになりかねません。いつかは必ず求められる 知識ですから、ぜひ早い段階から知っておきましょう。知って備えておくことで、将来に損をすることを防げますし、現在の投資の仕方についても、より出口戦略を意識した方法を選ぶ助けとなります。