早いもので、2024年も折り返しです。1月~6月にAERA dot.に掲載され、特に多く読まれた記事をジャンル別に、ランキング形式で紹介します。ライフ関係の記事の10位は「 不登校の子どもたちにイライラをぶつける日々。片づけたら、一緒にゲームをして笑い合えた」でした(この記事は2月12日に掲載したものの再配信です。年齢や肩書などは当時のもの)。
【驚きのアフター】本当に同じスペース? すっきり、広々とした空間
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5000件に及ぶ片づけ相談の経験と心理学をもとに作り上げたオリジナルメソッドで、汚部屋に悩む女性たちの「片づけの習慣化」をサポートする西崎彩智(にしざき・さち)さん。募集のたびに満員御礼の講座「家庭力アッププロジェクト®」を主宰する彼女が、片づけられない女性たちのヨモヤマ話や奮闘記を交えながら、リバウンドしない片づけの考え方をお伝えします。
case.65 家族に感じていた罪悪感も今はゼロ
子ども2人+パートナー/製造業
「私だけが頑張っている」
こう感じている女性は多いのではないでしょうか。家族の中で、自分だけ家事や育児の負担が大きい。家族と一緒に暮らしているのに、孤独感を抱いてしまう。
今回ご紹介する優さんも、「なんで私ばっかり」とずっと不満に思っていました。小学生の2人の息子と暮らす優さんは、「お互い仕事をしているから、家事は半分こ」という約束でパートナーとの同居を始めました。
でも、実際は自分の負担ばかり大きく感じてしまい、月に1回くらいのペースで大爆発。パートナーや不登校で家にいる子どもたちに、怒りや不満をぶつけていました。
ある日、大事な書類をなくして家の中をひっくり返すように探していると、優さんは家の中のモノの多さにあきれてしまいます。
「以前、家の中を断捨離したんですが、いつの間にか元通りに。『1回きれいになったから、またできる』と思い続けて、もう12年くらいそのままでしたね」
探し物をしながら不要なモノを少し手放すという作業をくり返しているときに、SNSで家庭力アッププロジェクト®の存在を知りました。
「片づけをしたら毎日こんなにイライラしなくなるのかなって、ふと思ったんです。今の私に必要なのは、パートナーとの話し合いとかじゃなくて、片づけなのかもって」
優さんはそのとき、すべてを変えようと模索しているタイミングでした。
子どもたちは、不登校になって2年ほど。いろいろなカウンセリングを一緒に受けるうちに、「母親の自分が、自分のやりたいことに向き合う方が子どもたちにもよい影響を与えるのでは」と考えるようになります。