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「年上の部下」への指導で、「感じのいい人」はなんと注意するでしょうか。
そう語るのは、「感じのいい人」に生まれ変われるとっておきのコツを紹介する書籍『気づかいの壁』の著者・川原礼子さんです。職場で困っている人を見かけても、「おせっかいだったらどうしよう…」と躊躇したり、「たぶん大丈夫だろう…!」と自分に言い訳したり……。気づかいをするときには、つい「心の壁」が現れてしまい、なかなか一歩が踏み出せないことが、あなたにもあるのではないでしょうか? この連載では、「顧客ロイヤルティ(お客さまとの信頼関係づくり)」をベースに、ビジネスセミナーへの登壇やコミュニケーションスキルの研修講師を通して、全国200社・2万人以上のビジネスパーソンに向けて教えてきたノウハウを、さらにわかりやすくお伝えします。本稿では、本書には入りきらなかった「年上の部下への指導」について紹介しましょう。

「年上の部下」との付き合い方とは?

 役職がついた方には、年上の部下とのコミュニケーションに苦労している方も多いことでしょう。

 研修で企業さんにうかがうと、「特に注意する場面での伝え方に困る」というご相談を受けます。

 上司ですから、ダメなものはダメと伝えるのも仕事です。
 ただ、「部下への注意」は、相手がその注意を真摯に受け止め、行動を変えることが目的です。

 たとえば、新しい業務フローをなかなか受け入れない年上部下がいたとします。

 そんな人に、「業務フローは守ってください。でないと、皆が困ります」などとストレートに注意すれば、行動を変えるより先に、「この仕事のことは私の方が知っているのに」などと、反発的になり、行動を変えるという目的が遠のく可能性があります。

 相手にも問題があるとはいえ、注意した労力が無駄になったり、関係性が悪くなるのはもっとも避けたいところです。

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