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 そういえば、私も今までよりゴルフの上達がスムーズに感じるが、それは自分のスイングを常に即ビデオで確認できる個人レッスンを受けるようになったからだ。自分の動きが自分の想像とはどう違うのかということを確認してアプローチできたら、修正は速い。

 人生において自分の能力を最大限に活かし、それを拡張するには、幽体離脱つまりメタ認知が不可欠ということだ。それはアホに対しても、同じ。

 アホとの不毛なやり取りに心が乱されたら、客観的に上から眺めよう。「ああ怒っているなあ」「怖がっているなあ」と気づくのが第一歩となる。

 そしていったん深呼吸してゆっくり6つ数える。ゆっくり6つ数えるうちに感情は人間を支配する力を失う。そこでもう一度目的に立ち返ろう。

 感情が揺さぶられた原因を思い直し、それをどう最適な決断やそれに基づく正確な行動に活かせるのか、上からビデオカメラで自分を見ている様子を頭に浮かべよう。イメージとしては、自分の心や体が自分の思う通りに動かせているか、自分が自分から抜け出して上から横からビデオ映像を眺めるように確認する。

 これで、アホに対峙した時も普段の自分と同じように接することができる。

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田村耕太郎

田村耕太郎

田村 耕太郎(たむら・こうたろう)/国立シンガポール大学リー・クアンユー公共政策大学院兼任教授。ミルケン研究所シニアフェロー、インフォテリア(東証上場)取締役、データラマ社日本法人会長。日本にも二校ある世界最大のグローバル・インディアン・インターナショナル・スクールの顧問他、日、米、シンガポール、インド、香港等の企業のアドバイザーを務める。データ分析系を中心にシリコンバレーでエンジェル投資、中国のユニコーンベンチャーにも投資。元参議院議員。イェール大学大学院卒業。日本人政治家で初めてハーバードビジネススクールのケース(事例)の主人公となる。著書に『君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?』(マガジンハウス)、『野蛮人の読書術』(飛鳥新社)、『頭に来てもアホとは戦うな!』(朝日新聞出版)など多数

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