テイラー・スウィフトとK-POPが、2023年のグローバル・アルバム・セールスのベンチマークとなったことが、IFPI(国際レコード産業連盟)が発表した新しいデータで明らかになった。
先週発表された「グローバル・ミュージック・レポート2023」に続き、IFPIは3つの年度アルバム・チャートを発表し、売上とフォーマット(レコードとストリーミング)別に最も売上が多かった作品を分析した。
K-POPが依然として勢いを増しており、その証拠はIFPIグローバル・アルバム・セールス・チャート2023を見れば一目瞭然だ。このチャートのトップ5はすべてK-POPグループが占めており、その首位はSEVENTEENの『FML』となる。集計は、全てのフィジカル・フォーマットとフル・アルバムのダウンロードを含むグローバル・ユニット・セールス、いわゆる“ピュア・セールス”を測定するものだ。
2023年にリリースされた『FML』は韓国と日本のチャートで首位を獲得し、米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”で2位にデビューした。同作はグローバル合計で640万ユニットのセールスを記録し、IFPIグローバル・アルバム・チャートの首位に輝いた。IFPIによると、『FML』はまた、韓国におけるアルバム予約注文の最多記録を打ち破ったという。
現地時間3月28日に発表されたIFPIの声明によれば、IFPIグローバル・アルバム・セールス・チャートの上位20作品のうち19作品が韓国のアーティストによるものとなっており、K-POPというジャンルが「フィジカル・アルバムというフォーマットで世界的に支配している」ことを示す“前代未聞”の結果となった。
トップ20に入った唯一の非韓国人のアーティストは、<IFPI年間最優秀グローバル・レコーディング・アーティスト>に4度輝いたテイラー・スウィフトだ。彼女のアルバム『1989(テイラーズ・ヴァージョン)』は6位につけており、IFPIグローバル・ヴァイナル・アルバム・チャートのトップにも輝いた。実際、ヴァイナル・アルバム・チャートのトップ3はすべてスウィフトの作品となっており、首位の『1989(テイラーズ・ヴァージョン)』に続き、『スピーク・ナウ(テイラーズ・ヴァージョン)』『ミッドナイツ』がそれぞれ2位と3位につけている。また、スウィフトは『フォークロア』(7位)、『ラヴァー』(9位)、『エヴァーモア』(13位)、『レッド(テイラーズ・ヴァージョン)』(15位)を含む計7作品をトップ20に送り込んだ。
アメリカのカントリー・スター、モーガン・ウォレンが“Billboard 200”で首位に輝いた『ワン・シング・アット・ア・タイム』で初めてIFPIグローバル・チャートで1位を獲得した。この36曲を収録した2枚組のアルバムは、IFPIグローバル・ストリーミング・アルバム・チャートで首位を記録した。同チャートは、広告付きプラットフォームとサブスクリプション・プラットフォームの両方からのグローバル・ストリーミング数を集計し、地域によって異なる経済状況を考慮し、加重平均されたグローバル・ユニット数を算出している。ウォレンはまた、2021年にリリースした『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』が9位にチャートインしている。
IFPIのグローバル・チャート兼サティフィケーション・ディレクターのルイス・モリソンは「IFPIのグローバルミュージックレポートでも強調されているように、デジタルとフィジカル両方の音楽フォーマットからの収益は健全な成長を続けており、素晴らしい芸術性、フォーマットの多様性、そしてレコード会社の不断の努力がこの成長の基盤となっています」と述べた。
チャートに関して、モリソンは「世界のレコード音楽にとって素晴らしい1年を総括するものです」と続けた。