本稿を執筆中に山本理顕氏のプリツカー賞受賞の報が飛び込んできた。それを伝える3月7日のニュース(TBS)で万博批判の言葉が流れた。「(問題が多いのに)建築家集団はなにもいわない」という言葉が印象的だった。山本氏は建築と公共の関係を語る第一人者だ。この発言を皮切りに、今後建築界からも厳しい意見が出てくる可能性がある。

 大阪万博はいままで奇妙な沈黙と無関心に包まれてきた。目立っているのは公式キャラクターのミャクミャクだけだ。しかしこれからの1年はそうはいかないだろう。推進派の公共性が試されている。

AERA 2024年3月18日号

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