「(副業を)もっともっとやってほしいし、人生の最後に全部失敗してほしいです」(撮影/写真映像部・東川哲也)

ちゅうえい 自分からバーターって言うし。俺も仕事が減ったとは思っていないので、全然好きにやっていいと思う。今後減ったとしたら、いよいよ今度は俺の責任になってくるんじゃないですか。もっともっとやってほしいし、俺の本当の理想は、こいつには人生の最後に全部失敗してほしいです。

たきうえ なんでだよ!

「ピロン」にキレて「はい!流れ星」

──高校の同級生として出会い、約30年の付き合いだ。どの質問にも、それぞれ真剣に考え、高い熱量で回答する。取材中も激論を交わす。「不仲芸人」として取り上げられたこともあるが、この熱量のぶつかり合いが2人ならではのコミュニケーションなのだろう。「危機」もあった。

ちゅうえい 俺は初めてすぐくらい、お笑いライブやっているとき。漫才を見ながら若い観客が動画撮るんですね、「ピロン」って。漫才中にそんな音が聞こえると、こいつお笑いちゃんと見てほしいから、「やめて」ってなって、俺も1回は笑いにするんだけど、またすぐ「ピロン」って。その瞬間、こいつがキレて、締めのポーズを「はい!流れ星」って1人でやって帰っちゃったんですよ。その時、解散しようかみたいな感じにはなりましたね。今思うとあれだけ怒って、きれいに流れ星ポーズをやったのはかわいいなと思いました。

たきうえ 「M-1」に芸歴制限で出られなくなって、「THE MANZAI」が始まるというので気合を入れて臨んだ年、全然ダメだったんですよ。そのとき、折れましたね。もうお笑いやめようか、解散しようかまで行った。でも僕、神経太いんで、次の日はちゅうえいのギャグを漫才に入れようって、マックに呼び出してまた立ち上がりました。

2人でいる時のほうが絶対面白い

――お互いの尊敬できる点を聞くと、すぐに答えが返ってきた。

ちゅうえい 何をやるにしても、常に動き出しはたきうえ。たきうえの行動力のおかげで今の流れ星☆がある。合ってるかどうかはわからないけど、分析力と判断力はすごい。

たきうえ ちゅうえいは顔がおもしろい。それ以外、僕が敵わないと思うところはないです。良くも悪くも、脳味噌に「少年ジャンプ」のマンガのような友情・努力・勝利しかない。もう少し、努力してほしいですよ。

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「目を見たらわかります。不合格です」