カンニング竹山が「どんなことでも話したいことがある人は電話をかけて」とSNSに電話番号を公開し、つながった人の話を聞く『今君電話』が19日に放送(Eテレ・午後8時)。21年夏に始めて以来、132人の声に耳を傾けてきたが、カンニング竹山はこの番組をとても大切にしている。その理由は?(「AERA dot.」2022年9月7日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)
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お笑い芸人のカンニング竹山さんが「どんなことでも話したいことがある人は電話をかけて」とSNSに電話番号を公開し、様々な声に耳を傾ける『今君電話』(Eテレ)という番組は、これまで4回放送されてきた。番組を通じ、たくさんの人たちの話を聞いてきて、大事なことに気がついたという。
『今君電話』やっていて電話で色々な方のお話を聞くと、データでははっきり出ていないけど、世の中心を病んでいる方が多いなと思うんですよ。うつ病の方からも電話がかかってくることもあるし、うつ病と診断されていなくてもコロナ禍というのもあって色々なことで悩んだりしている。
あの番組では電話をしてくる皆さんは僕の顔は知っていて、こちらは知らないから話しやすいこともあって、皆さん「よかった、しゃべれて!」みたいな感想はいただく。1人30分くらい話しをして、電話の最初の声と最後の声では、変わるんですよね。その声を聞いていると、自分の思っていることを他人に話すことはとても大事なことだと思うんですよ。
だから、できれば、誰か話しができる人を見つけて、自分の内にこもるのではなくて、誰かとしゃべって欲しい。でも、「じゃぁ誰と話せばいいんだ?」「話し相手を見つけるのが一番難しいんだよ!」という人も多いと思う。話しをする人がいないという人が、誰かを見つけるって簡単なことではないけど、NPO法人でもお話を聞くという活動をしているところもある。そういうところに電話してしゃべるだけでも、心の持ちようが違うかもしれないと思う。
話しを聞く側の姿勢も『今君電話』の仕事をしてみて、自分自身にも問いかけながらやっている。相手が話してきてくれたことに、「それは違う、違う!」「意味わかんない!」とか話しをさえぎってしまうとしゃべりたい人もしゃべれなくなってしまう。そんなことがないように心掛けないといけない。僕なんか、キレ芸でテレビに出させていただいていたから、人の話しを全く聞かないタイプの人間だったんだけどね(笑)。