KANON:会話を重ねることが一番。新しい学校のリーダーズという組織にプライドを持っていれば、4人それぞれのプライドはいらない。「4人でひとりの人格」だと思うぐらいお互いに遠慮はしないですし、思ったことを言うので楽です。4人で力を合わせることがすべてに繋がっています。
MIZYU:この4人に絶対的な自信があるのでずっと自己満で活動してきて、たとえ批判されても気にしませんでした。でも、人から応援してもらえると嬉しさが増すと気づいた。新しい段階に進んだ実感があります。
化学反応を増やしたい
SUZUKA:根底に自己満という圧倒的な強さがあるから、何にも振り回されずに前進し続けられました。好きになってくれる人が増えたことで根底が強くなっていった。ただ、端っこでは「伝われ!」と思っていたところはあります(笑)。
RIN:ドヤりながらも「いかがですか?」という感じだったよね(笑)。
――武道館で初披露した新曲「Toryanse」は日本の童謡とヒップホップの一種であるブラジリアンフォンクを融合させた新機軸だ。グループの今のビジョンを体現している。
RIN:「オトナブルー」を作ったyonkeyさんが手がけてくれた楽曲です。「日本のカルチャーを大事にしながら、2024年の私たちはさらに世界に行く」という決意が込められています。yonkeyさんは、リーダーズのパッションの強さと、一緒に踊りたくなってしまうような空気感と、日本のカルチャーを良いバランスでミックスした曲を作る天才。私たちのやりたいことが詰まっています。今作っている他の楽曲もそういった曲ばかりなのでワクワクしています。
KANON:リーダーズはこれまでもいろいろなものと掛け合わせることで新しい化学反応を生んできました。もっと化学反応を増やしたいです。
――歌舞伎を取り入れたような「Toryanse」の振り付けもリーダーズならではだ。
MIZYU:日本の伝統的な動きを取り入れて、これまでのダンスの枠組みにとらわれず、自由に楽しみました。
KANON:サビはずっと同じ動きをしていて、単純だけど癖になるところが首振りダンスに通じる。サビ以外もかっこいいけど複雑なことはしていないので見ていて疲れないし、一緒に踊りたくなるような振りにできたと思っています。
日本文化を背負う
SUZUKA:「先輩方がやってきたことから知恵をいただきつつ、私たちにしかできない新しい道を切り拓いていきたい」という思いが歌詞に込められています。日本のみんなにも世界のみんなにもたくさんシェアしていきたいですね。
MIZYU:世界デビューして4人全員が成人した時に「等身大のセーラー服」が「日本のカルチャーを背負う戦闘服」に切り替わったんです。海外に行くたびに日本のカルチャーが愛されていることを実感して、日本にだけいた時よりも日本が好きになりました。その中で、「日本文化を背負ってこそ新しい学校のリーダーズだ」と思うようになりました。そして、サウンドにも歌詞にも振り付けにもその意志が反映されていきました。
(構成/ライター・小松香里)
※AERA 2024年2月19日号より抜粋