「2020年選挙は盗まれた」

前嶋和弘氏

「『2020年の選挙は盗まれた』と、トランプ支持者はよく言います。いま本来大統領に就いているべきはトランプで、バイデンが大統領であること自体がおかしいというのです。トランプが刑事訴追などをされても、それはバイデン側が悪事を働きトランプを陥れているからだ、ということになります」

 1月から始まった候補者選びの予備選でも、トランプ氏は、初戦のアイオワ州と次戦のニューハンプシャー州で連勝し、支持の高さを見せつけた。大統領候補になるのはほぼ確実ではないかとの見方が広がっている。

 トランプ氏が共和党の正式候補に選出された場合、どのくらい勝率があるのか。

 ニューヨーク・タイムズとシエナ・カレッジが昨年10~11月に実施した世論調査によると、6つの激戦州(ネバダ、ジョージア、アリゾナ、ミシガン、ペンシルベニア、ウィスコンシン)のうち、ウィスコンシン州を除く5つの州で、トランプ氏に投票すると答えた国民の割合が、バイデン氏に投票すると答えた割合より高かったという。

 こうした調査結果を見ると、トランプ氏の大統領への返り咲きもあり得ると思える。実際、日本のメディアでは「もしトラ」と言う言葉が使われ、話題になっている。

 しかし、前嶋さんはこれら報道に「前のめり過ぎる」と苦言を呈す。

「この段階での世論調査は、現職が不利な結果が出るのが常で、大統領選の結果を推測するのは早すぎるのではないでしょうか」

 では、この後、どんなことが起こるのだろうか。

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