岩田由香さん(右)と岩田賢さん(撮影/写真映像部・東川哲也)
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 AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。AERA 2024年1月15日号では、看護学博士で横浜市立大学助教の岩田由香さん、中高一貫私立校教諭で社会科主任の岩田賢さん夫婦について取り上げました。

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 2020年、夫29歳、妻27歳で結婚。長女が生まれたばかり。

【出会いは?】16年、妻が友人と一緒に、夫が友人とルームシェアをしていた部屋で家飲みしたとき。

【結婚までの道のりは?】妻からアプローチが始まり、2人でドライブなどに行くようになる。半年ほどで交際スタート。夫の職場と妻の自宅が近かったこともあり、半同居、同居を経て、夫からプロポーズ。

【家事や家計の分担は?】家事は、仕事の忙しさによって、夫と妻で臨機応変に対応。ふだんは、庭仕事や自宅周辺の掃除などを夫が、料理や洗濯、家の中の掃除などを妻が。それぞれが得意な家事をするのが自然に分担になっている。家計は別々、支出はほぼ折半。互いの収入をいまだに知らない。

妻 岩田由香[30]横浜市立大学助教 看護学博士

いわた・ゆか◆1993年、千葉県生まれ。横浜市立大学大学院医学研究科博士後期課程修了。2015年、大学卒業後、東京大学医学部付属病院に看護師として勤務、18年に退職、大学院入学。研究と政令市保健師の兼業を経て、21年から現職

 看護師時代、大学院へ進学するかどうか迷っていた私のお手本になってくれたのが夫でした。大学で特別講師をする傍ら院生として学びに夢中になっていた彼の姿が刺激になったし、それまであまり知らなかった分野の扉を開いてくれた点にもひかれました。

 子どもができたのが2人ともちょうどキャリアアップの時期で、育休について話し合ったときも、先に戻りたいという私の意向を尊重してくれて、感謝しています。

 夫はいわゆる“見えない家事”ができる人だったんですね。洗剤類やペーパーなど日用品を補充、ゴミ出ししたら新しいゴミ袋をかけ直すなど、私が苦手なところを自然に補ってくれる。家事分担を話し合ったこともないけれど、自然に成り立っているのは夫のおかげかも(笑)。

 どんなときも私の話を黙って聞いてくれ、こころの安全圏を提供してくれます。“Nothing compares to you.(あなた以上の善き夫はいない)”と伝えたいです。

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