“見えない家事”ができる夫「妻のワーク・ライフ・バランスをサポートして子育ての瞬間瞬間を大切に」

夫　岩田賢［32］中高一貫私立校教諭　社会科主任

いわた・けん◆1991年、埼玉県生まれ。2018年、慶應義塾大学大学院文学研究科修了、専門は、パレスチナの委任統治時代から現代までの中東の近現代史。大学特別講師、他の中高一貫校の講師、教諭職などを経て、現職

　僕は学生時代からイスラエルやパレスチナなどアラブ世界を中心に、歴史や文化などの人文系に興味があったのですが、妻は医療人で、関心があるのはそっちの世界。最初は、共通点があまりないなと思っていたんです。

　一緒に出かけるようになると、彼女も僕と同じで観光地より人が行かないような辺境が好きとわかって。フィリピンの田舎の方に出かけて帰りのバスが3時間来ないことも面白がってくれる人でした。たわいない会話も真面目な話もできるので、心が安らぎます。誰に対しても気配りが細やか。分け隔てなく同じ態度で接する妻の優しさは、見習わなくてはいけないところだと思っています。

　実は、校長のすすめもあり、いまの職場での「男性の育休取得者」第1号になりました。

　職場復帰は来年の春。妻はひと足先に今年春から復職する予定なので、妻のワーク・ライフ・バランスをサポートしつつ、子育ての瞬間瞬間をふたりで大切にしていきたいですね。

（構成・三浦天紗子）

※AERA　2024年1月15日号

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