皇后雅子さまが12月9日、60歳の誕生日を迎えた。「僕が一生お守りします」という天皇陛下のプロポーズを受け、1993年のご結婚から30年。人生の半分の歳月を皇室で、陛下と過ごしてきた。陛下の同級生が見続けてきたのは、おふたりが互いに手を取り、そして長女愛子さまに寄り添いながら過ごしてきた日々だ。
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「皇太子殿下は、妃殿下のことが本当にお好きなのだなと、そばにいても伝わりますよね」
平成の時代、東宮職の職員がニコニコしながらよく話していた。
人生の半分の歳月を皇室で過ごした雅子さま。2003年から長期療養に入り、外出もままならない時期もあったが、天皇陛下の支えもあり、最近は公務で見せる表情も明るい。
12月9日、皇居・宮殿では、雅子さまの60歳の誕生日の祝賀行事が行われた。
愛子さまも成年皇族として初めて祝賀行事に出席。両陛下は、秋篠宮ご夫妻と次女佳子さまなど皇族方や、陛下の妹の黒田清子さん夫妻、閣僚などからお祝いのあいさつを受けた。午後には、上皇ご夫妻の住む仙洞御所にあいさつのため訪問した。皇居・半蔵門周辺にはたくさんの人たちが集まり、雅子さまへの祝福の声が響いた。
ご一家は私生活でも、たくさんの人たちとの時間を大切に過ごしてきた。
天皇陛下の学習院時代の「ご学友」である今井明彦さん(64)も、日頃から家族ぐるみの交流を続けてきたひとり。天皇ご夫妻が結婚したときはもちろん、愛子さまが誕生した時も、お祝いのために東宮御所を訪ねた。
陛下から雅子さまへの「僕が一生お守りします」というプロポーズの言葉は有名だ。
しかし、陛下が一方的に雅子さまを支えているわけではないと、今井さんは話す。「相手を気遣い、支え合っていらっしゃるご夫婦」だという。
「息のあったご夫婦だと」
今井さんは、こんな場面を覚えている。
愛子さまが学習院初等科の5年生のとき、課外活動の一環でバスケットボール部に入部した。ご一家のサポート役として、今井さんは部のコーチを引き受けたという。
「どうぞ、ご両親を試合にお呼びしてください」
今井さんが愛子さまにこう伝えると、まもなくおふたりは、愛子さまが出場するバスケ部の試合に姿を見せた。
おふたりはカメラ好きで知られ、それぞれ愛用のカメラもある。
この時は、愛子さまの活躍を写真におさめるべく、陛下が愛用のカメラを持参して応援席についた。
だが、試合は影禁止。いちはやく気づいたのは、雅子さまだった。
カメラを構える陛下に、雅子さまはそっと手で制した。
「お互いにナイスアシストなさっている。息のあったご夫婦だと感じます」(今井さん)