水筒やプリント類を子どもに持たせ忘れ、学校まで追いかけることもなくなった。
冷蔵庫のなかは、作り置きのおかずとラップに巻いたおにぎりがずらりと並ぶ。
「料理をしたい」「あれが食べたい」という衝動スイッチは、いつも突然に入る。
鶏肉3パックを買い込み、大量に唐揚げを作り、その余りで親子丼、チキンカレーと鍋の材料を一気にこしらえる。
そうしておけば、料理のやる気が出ないときにも、レンジで温めれば食事ができあがる。
以前はシャンプーも歯ブラシもボディーソープも一緒くただった洗面所の引き出しは、「髪」「顔」「歯」「体」の用途別に収納した。
外出時には、忘れ物がないように、手荷物はいつも同じリュックにした。なくしやすい鍵は、リュックのポケットに縫い付けたホルダーを定位置にした。
ふとしたときに、バリバリと働く独身の友人や、仕事も子育ても充実している後輩を、まぶしく思うときもある。
でも少しずつ、自ら編み出した家事のライフハック(生活術)が、自分の足跡だと思えるようになってきた。