在ラオス日本大使館が出した注意喚起

 売春は、日本をはじめアメリカ(一部地域を除く)など、多くの国で違法行為だ。売春目的での出稼ぎには、命の危険を伴う可能性もある。法律の網の目をかいくぐる際どいビジネスは、反社会的勢力が入り込む余地を与えやすく、売買春に絡むマネーは、反社会的勢力の資金につながりやすい。税務当局が把握できない資金を放置しておけば、闇経済が膨らみ、社会不安の温床が広がる。

「出稼ぎ求人」に大使館が注意喚起

 今年4月には、SNSで広く出回ったラオスの経済特区での高額な出稼ぎ求人に対して、在ラオス日本大使館が注意喚起する事態が起こった。注意喚起には以下の内容があった。

「高額な報酬等の好条件を提示してラオスに渡航させた後、実際は自由を拘束し違法活動に従事させるという、外国人を被害者とする求人詐欺が多発」

「治安当局による取り締まりや捜査能力が十分ではないことから、治安当局による救出や解決が容易ではない事情がある」

「特にSNSや知人等から上記のような求人情報を得た場合は、情勢を十分理解し、騙されないように十分注意するように」 

 海外で売春目的の日本人女性が逮捕される事態も相次いでいる。

 今年9月には、香港で逮捕された売春グループの中に日本人女性が4人おり、うち1人がAV女優だったと現地メディアで報道された。

 日本国籍の女性の1回の料金は6000〜7000香港ドル(約11万〜13万円)。同グループは外国の女性たちや未成年の少女を香港に連れてきて売春させた疑いがあり、匿名性の高い通信アプリを通じて、「時給2000〜2500香港ドル」と称して女性を集めていた。なお、逮捕されたAV女優は、26歳と偽って売春をしていたが、実際は39歳だったという。

 また昨年10月にも、同じく香港で、日本人のAV女優が売春摘発の捜査で「在留資格違反容疑」で逮捕される事件があった。現地メディアの報道によれば、女優は複数の外国人売春婦の一人として逮捕されたという。日本ではAV新法の影響もあり、AV女優の仕事がコロナ禍以上に減るという見方もある。一方、日本のAV作品は世界的にも人気で、たとえ国内で稼げなくなってきていたり、有名でなかったりしたとしても、“日本のセクシー女優”の肩書があることで、売買春の需要が跳ね上がる傾向があるという。

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