経済評論家の勝間和代さん(撮影/張 溢文)
この記事の写真をすべて見る

「酒席での割り勘」「複数で車で出かけたとき」など人づきあいでかかるお金の払い方について、経済評論家の勝間和代さんが執筆。アエラ増刊「AERA Money 2023秋冬号」より。

【画像】勝間和代さんの最新刊の表紙画像はこちら

 こんにちは、勝間和代です。こちらのコラムでは、お金の上手な稼ぎ方や使い方を知ることで、人生を幸せにするための「お金のレシピ」について書いています。

 今回のテーマは「お金をケチりすぎる人は(人との)つながりを失う」です。

 私たちの人生は、どうすれば幸せになるのでしょうか。

 いくつかの要素がありますが、そのうちの大きな要素の一つが「人とのつながり」だと思います。

 たくさんの人とポジティブな形でつながっていればいるほど、幸せを実感することができます。

 人とのつながりの大切さは、年齢を重ねるほど深くありがたみを感じるようになります。

 20代のときより30代、30代より40代、40代より50代、と高齢になるほど、この意味がわかると思います。

 私たちが健康に生きるためには睡眠、食事、運動などといったような基本的な要素がもちろん不可欠ですが、それにも増して「つながり」の要素が大きいといわれています。

 人とのつながりが強い人ほど、病気にかかりにくく、長寿の可能性が高くなるそうです。

 自分自身の幸福のためにも、そして健康のためにも、人との「いいつながり」を維持していくことが大切ということです。

食事のおごりはどうする

 いいつながりを維持するために重要なのが、「どのようにお金を使うか」です。人間関係におけるお金の使い方ですね。

 つながり続けるために、いろいろな人に食事などをおごるのは、よくありません。

 お金でつながりを買わないようにしたほうがいいということです。

 お金でつながった関係は長続きしません。

 また「あの人はいつも食事をおごってくれるから仲良くしておこう」などと考えていそうな人とは、付き合わないほうがいいでしょう。

 逆に、節約したいからといって人間関係にかかるお金をケチりすぎるのは、もっと問題です。

 友人を食事や旅行に誘ったとしましょう。

 当然、ある程度の予算が必要になります。

 その予算に対してついつい「え、もったいない」「そんなに高いのなら私は行かなくていい」というような反応を示す人が、しばしばいます。

 本当にお金がないのであれば仕方ないですが、実際には、出せるだけのお金があるのに節約したくて、そういう言葉を発してしまうのです。

次のページ
4人で外出時の駐車場代は