「ペアリングができないのは仕方がないですし、予想もできたことです。でも、せめて時計表示ぐらいは単独でもできると思ったんです。それがいざ蓋を開けてみると、ただの『リストバンド』でしかなかった。それだけで終れば、ただの笑い話ですが、上司に顔向けできなくなってしまいましたよ。この『リストバンド』のせいですよ!」
まあ、逆恨みのような気がしないでもないが、ここで何が問題なのか、整理してみよう。
・アップルウオッチはiPhoneがないと時計表示すらできない。iPadやiPod touchでも使えない。今のところiPhoneしか対応していない。
・しかもiPhoneならどのタイプでもいいわけでもなく、iPhone 5(2012年9月発売)以降のものを用意し、iOS 8.2以降に更新する必要がある。そうすれば「Apple Watchアプリ」がiPhoneで使え、ようやくアップルウオッチとペアリングできる。
この2つは、知らない人には大事な情報ではないだろうか。iPhone4や4sを使い続けている人はまだ多く、興味本位でアップルウオッチを買おうとしている人も少なくないからだ。アップルウオッチを“リストバンド”にしないためにも、この事実は世に伝えねばならない。
取材後、さらなる“悲報”が飛んできた。男性が愛用した「Xperia Z ultra」の液晶が割れて、使用不能になったそうだ。男性は、次のようにコメントしている。
「これはアップルの呪いかマーケティングの一環なんでしょうか。こうなってしまった以上、iPhone 5sを買うことにします」
「リストバンド」が「ウオッチ」に進化する日は、すぐそこまできている!?
(ライター・河嶌太郎)