堀井アナ故郷の秋田で「錦を飾る」(イラスト:サヲリブラウン)
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 作詞家、ラジオパーソナリティー、コラムニストとして活躍するジェーン・スーさんによるAERA連載「ジェーン・スーの先日、お目に掛かりまして」をお届けします。

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 夏風邪、七転八倒した割には5日で完治。長引かずに済んでホッとしました。というのも、翌週にはポッドキャストの相棒、堀井美香さん主催の単独朗読会が、彼女の故郷秋田で開催されるからです!

 ところで、東京生まれ東京育ちの私には、「故郷に錦を飾る」がよくわかりません。

 たとえ話として、私が大スターになり東京ドームでコンサートをやったとしましょう。子供時代は本郷三丁目に住んでいたので、めちゃ故郷です。

 が、しかし。それが故郷に錦を飾ることになるかと言えば、違う。カタルシスがまるでない。東京が地元だと、上京に対する晴れがましさや興奮や、不安や後ろめたさやプレッシャーといった、さまざまな感情が自分事として湧いてこないのです。結果、「故郷に錦」の理解も浅くなる。

 かたや、堀井美香さん。18歳で大学進学をきっかけに上京し、TBSアナウンサーに。結婚も出産も早く、子育てをしながらアナウンサーを続けてきました。そして、まさかの50歳で退社し、フリーに。

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ジェーン・スー

ジェーン・スー

(コラムニスト・ラジオパーソナリティ) 1973年東京生まれの日本人。 2021年に『生きるとか死ぬとか父親とか』が、テレビ東京系列で連続ドラマ化され話題に(主演:吉田羊・國村隼/脚本:井土紀州)。 2023年8月現在、毎日新聞やAERA、婦人公論などで数多くの連載を持つ。

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